9月補正の質疑④ 慰労金事業について〈10/1厚生常任委員会〉
コロナ禍において、医療機関、高齢者、障害者の施設で働く職員は感染するリスクが高い利用者との接触を伴い、継続して提供が必要なサービスであることなど、心身への大きな負担がかかる中、強い使命感を持って業務に従事していただいている方に対して慰労金事業が6月補正予算に設けられました。この事業は事業所が申請する仕組みになっていますが、派遣労働者の申請をしてもらえない実態があるなど寄せられた意見について質問しました。なお、質問、答弁、要望は要旨です。
6月に議決された「介護・障害福祉施設などの職員に対する慰労金・約209億円について、
【質問】① 慰労金の申請を事業所側が申請してくれないなどについて
職員が慰労金の申請を希望しても事業所側が多忙を理由に受け付けてくれない、あるいは支給対象である派遣労働者や業務委託の職員を申請から外すなどの苦情が多数寄せられていると聞きましたが、1、県はどのように把握、対応しているか伺う。2、慰労金対象の事業所数と人数を介護、障害分野ごとに伺う。3、そのうち、直近の申請されたカ所数と申請率及び人数を伺う。
4、申請した方への慰労金の支給状況を伺う。
【答弁】1、そうした要望は厚労省にも多く寄せられ、厚労省からの県への事務連絡に基づき、県は8月28日、県内の高齢者施設などに、「慰労金の要件に該当する職員や派遣労働者、業務受託者の従事者の方々が、確実に慰労金を受け取れるよう、各事業所・施設などにおいては、職員や派遣労働者、業務受託者の従事者の希望を踏まえて慰労金の申請をおこなうこと。また、必要に応じて申請の提出状況の確認などを実施する」旨の事務連絡を出しているので適切に対応する。
2、慰労金対象の箇所数と人数、
対象となる箇所数 | 介護関係 | 障がい関係 |
事業所数 | 1万ヶ所 | 8,900ヶ所 |
人 数 | 22万人 | 12万1000ヶ所 |
3、直近の申請状況(人数までは把握できない)
箇所数 | 1310+100(個人) | 665+2(個人) |
申請率 | 14% | 7% |
4、支給状況
約900件 | 約700件 | |
約15,000名 | 約5,500名 | |
約7億9千万円 | 約3億3千万円 |
【質問】② 今後の慰労金のスムーズな支給に向けての体制について
まだ申請率は非常に少ない。(介護関連は14%、障がい関連は7%)(従って支給自体も少ない)これから申請は増えると思うが、申請された方の支給額20万円、5万円の要件に対する審査も必要になる。さらに事務連絡の文書にあるように、申請の提出状況の確認などが必要になると思います。業務量が増大していると思いますが、体制を強化しているのか伺う。
【答弁】8月の半ばから申請受付が始まり他局から応援をしてもらっているが、9月から高齢、障がい関係に非常勤職員を20人配置し、合わせて40人体制で行なっている。
【要望】慰労金の要件に該当する職員や派遣労働者、業務委託で働く方々が確実に慰労金を受け取ることができるよう、周知を徹底し、申請の提出状況の確認も、必要な人員体制を確保してしっかり行うよう要望する。
◎医療従事者慰労金事業費が9月補正で105億円提案されていますが、この内容と制度の照会に対応するコールセンターになかなか繋がらないという声や児童福祉施設への感染拡大対策にかかる支援事業に関連した要望などが寄せられ、質問する予定でしたが、時間がなくてできませんでした。事前に調査した内容については次に報告します。