日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

県病院協会副会長さんなどの参考人招致で医療現場の実態を伺う 〈1月19日厚生常任委員会〉

2021年1月22日

1月19日、厚生常任委員会において、午後2時から4時まで神奈川県病院協会の副会長さんはじめ4人の方の参考人招致が行われ、医療現場の実態や見解などをお聞きしました。コロナ受け入れ病院として医療現場の最前線の様子を、院長先生2人と看護師長さん2人から話していただき、大変勉強になりました。

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「下り搬送」の受け入れ病院に財政支援を行なってベッドの回転率を良くすることが必要

今、県内のコロナ対応の病床は逼迫している。解決するには、①ベッドを増やすこと。②ベッドの回転率を上げることだと言われました。発症後10日経つと感染率はなくなるので、入院後10日、2週間後にコロナが治癒した患者を受け取ってもらえる病院(これを下り搬送というが)、が今の倍になれば回転率が倍になり、コロナ患者の入院をもっと受けられる。下り搬送を受ける病院がなかなか増えないのは財政支援がないからだ。受け入れる病院への財政支援を行い、下り搬送の強化が必要という話でした。その対策はぜひ必要と思います。

看護師さんのコロナ対応の労働現場は厳しい

看護師長さんから看護師現場の課題として、①離職が多いこと。②労働環境。③職員のメンタル問題 ④人材確保だそうです。離職の原因は1、過重業務、2、妊娠の不安、3、家族の反対だそうです。過重業務で言えば、清掃業務、ゴミ出しまで看護師が行うが2時間以上かかることがある。擬似症までは業者が協力してくれるがそれ以外のところはまだやってもらえない。ここをやってもらえるようになればと思う。

認知症の患者の方もいて、個室にいられなかったり大声を出したり点滴を外してしまわれたりなど対応に介護の人手が必要。感染対策をしたまま亡くなる方もいてナースが湯灌まで行うこともある。職員のメンタルも多く57%が鬱症状があるとのこと。新人看護師のメンタル支援が必要で、メンタルサポートチームを立ち上げて支援を始めた。自分自身が感染者にならないようにと必死に頑張っている。社会から孤立している。地方出身者が実家に帰れない問題も。人材確保では、新規採用は困難なので、退職者を出さないようにすること。次年度の新卒看護師は、今年、コロナ禍の元、病院の実習をしていないので、心配がある。

看護助手や介護ケアの専門職のかたの新たな人材確保を、人材確保補助金事業を活用して

私は質疑で、認知症の方への対応や床ずれなどへの対応など、看護助手や介護ケアの専門職の方が支援に入れば看護師の労働軽減につながると私も聞いている。11月14日の医療アラート発出後の病床拡大の要請に人材不足から病院側がなかなか答えられないことから、県は新たに看護師や医師を増やす場合の人件費補助「人材確保支援補助金事業」を立ち上げた。看護助手や介護ケアの方の採用もこの事業を活用できれば看護師の労働軽減になり、ひいては離職防止になると思うが、どのように考えるかお聞きしたところ、お二人の看護師長さんから、そうしてもらえると大変助かるとの回答でした。

それに対して現実的には介護ケアや看護助手の方が現場で担えるかどうかの問題はないのかの他の委員の質問に、当病院には脳神経科にすでに介護福祉士が配置されている。感染対策の教育も受けている。看護助手も研修などを受けることで、知識や技術が与えられ、機会があれば現場に入ってやることはできると言われました。この事については、事業の要綱には該当しないと言われていますが、これだけ切実な問題ですから引き続きこの事業の活用ができるよう求めたいと思います。

地域医療連携協定病院の必要性が語られました。それぞれ同じ地域連携病院の中で、機能を分担、急性期医療を担当する病院、慢性期・回復期医療を担当する病院などネットワーク化し、円滑な医療連携を行なっていくのがこれからは重要で、コロナのピンチをチャンスに変えていく機会でもあり、ぜひこれは進めていきたいとのご意見でした。

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