感動しました! 神奈川県第50回さがみはら母親大会
「いのちを生みだす母親は いのちを育て いのちを守ることをのぞみます」をスローガンに毎年開かれる母親大会。9月22日(日))、今年の県の母親大会が相模原市民会館で開催され、君嶋県議、大山県議、上野県議とともに午後の全体会に参加しました。
記念講演は、NHK名古屋放送局のチーフ・プロデューサーの板垣淑子さんによる「見えない“貧困”〜未来を奪われる子どもたち〜」でした。
NHKスペシャル「ワーキングプア〜働いても働いても豊かになれない〜」「終の住処はどこに〜老人漂流社会」など、貧困で苦しめられる実態を鋭く告発した映像に、私も当時釘付けになってみた記憶がありましたが、この番組を手がけた板垣さんの話す言葉は淡々と、でも一言ひとことに思いのたけがつまるお話でした。
日本の子どもの相対的貧困率は7人に一人。でも地域でも学校でもなかなか見えない。それは、子どもは親のことを考えて苦しさを自分からは訴えないからで、親に恥をかかせたくないと思い、自分の中にたたんでしまう。そして子どもは生きる力をもっている、困ったように見せないようにして暮らしている。見えない貧困が、より見えにくくなり、見せない貧困になっている。子どもの笑顔の中に背負っているものが大きい。
テレビで放映された一部が映像で紹介されました。高校生の時に、アルバイトをしながら弟、妹を経済的に支えながら、睡眠時間を3〜4時間の生活を続け、大学には奨学金を借りて入学。社会人になるスタートから、この方は800万円もの多額な借金を背負って生きていくようになる。でもついた仕事は手取りが少ない、返済ができないと大きな十字架を背負って、さらに苦境に陥ってしまう。こんな状況はおかしいと。子どもの未来を奪うな、若者の未来を奪うなの訴えに強く共感しました。学ぶ権利が憲法で保障されているのに保障されていない、この現実を変えなければいけないと思います。
私たち大人に何ができるか。どうしたら手を差し伸べられるか、どうしたら救えるか真剣に考えてほしい。名古屋では子ども食堂を核に食の支援が始まっている。フードバンクが800個ほどに広がり、現物の食料を届ける活動が盛んであると名古屋の取り組みを紹介してくださいました。それぞれの立場で声を上げ、何よりも貧困と格差が広がるこの政治を変えていけなくてはと強く思って聞き入りました。
最後は運動の交流とアピール・スローガンが採択されて閉会となりました。各地で、草の根で運動を広げているみなさんに敬意です。そして力を合わせて政治を変えていきたい!と思いました。