日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

新型コロナ感染症の検査体制と相談体制の強化について健康医療局に質問

2020年3月10日

6日(金)の厚生常任委員会は、健康医療局関係の報告と質疑でした。各委員の一番多かった質問は新型コロナ対策でした。私は最後から2番目なので準備した質問内容が、先行会派の質問と重複することも多く、そこは避けて行いましたが、あらかじめ準備した質問書と答弁含めて報告します。→は答弁要旨です

質問

1)神奈川県内の「帰国者・接触者相談センター」=(保健所に設置されている)に寄せられた相談件数は2月27日までに6980件とのことですが、直近で何件になっているか。また、本県のPCR検査の実施件数とそのうち陽性件数を伺う。

3月4日現在、相談件数は11660件。(6日間で4680件も増えました)

検査は1120件実施、うち陽性は150件。

質問

2)県内政令市含め本県の衛生研究所における現在の1日あたりの検査能力を伺う  神奈川県の衛生研究所は60件、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市の衛生研究所を入れると1日あたりの検査能力は計200件。

質問

3)日本医師会が4日、医師が診断した結果、PCR検査を行う必要があると

判断しても「重症ではないから」あるいは「濃厚接触ではないから」と保健所で検査を拒否された事例が相次いでいるとして、医師の判断で確実に検査を行う体制を強化するよう改善を求めたと報道されました。

医師が検査が必要と判断したのに、検査を拒まれるようなことはあってならないと思います。本県ではそのようなことはないのか伺う。

→それは聞いていない

また本県において、感染が拡大した場合の検査体制の強化が必要になると思うが見解と対応を伺う。

→ (石田)先行して質問した他の委員への答弁は、PCR検査を行う場合、保険が適用されるようになったが、どの医療機関でも検査が可能になるわけではない。当面は「帰国者・接触者専門外来」として県内の41医療機関と検査の契約を行うとのことでした。

そこで私は、民間医療機関でどこでも検査ができるようになると思われがち。県民の混乱を招かないように、正しい情報の発信を要望しました。

*PCR検査が保険適用になると手順がどの様になるのかの他会派委員の質問に、局長は、帰国者・接触者相談センターに本人や家族が電話。受けた保健師が一定の要件に該当すると判断した場合に、「帰国者・接触者専門外来」に電話するところまでは変わらない。変わるのは、そこからで、今までは専門外来の医師が保健師と相談してから検査に送ったが、保険適用になることで、専門外来の医師の判断で検査を依頼できるようになるということ。

質問

4)帰国者・接触者相談センターが設置されている保健所についてです。

感染の拡大を防ぐために感染者や濃厚接触者に対し行動歴を把握するため「積極的疫学調査」を行なっているとしているが、保健所の保健師が行なっているのか伺う。

→保健所の保健師が行なっている

5)行動歴を調査する「積極的疫学調査」は非常に大変だと聞いている。保健師の体制の強化が求められると思うので伺う。

保健所は平成6年度に保健所法から地域保健所法に変わり、人口1万人に1箇所から、2次医療圏に1箇所となったことで、保健所の再編が進められてきた。(川崎でも各区1か所ずつあった保健所が本庁に統合され、各区は保健所支所となった。)本県でも再編が行われてきたことで保健所の設置状況を伺う。

→現在の保健福祉事務所は、平成9年4月に保健所と福祉事務所を包含する組織として設置された。その後、県と市町村の役割の変化などを踏まえ、より効果的・効率的な事務執行体制の整備を図るため、平成26年4月に、2次医療圏に2ヶ所ある保健福祉事務所を再編した。これによって9つの保健福祉事務所を5つの本所と4つの支所に再編した。その後、茅ヶ崎市が保健所を設置したことから、現在は4つの本所と4つの支所、センターの体制となっている

6)ということは、その前と比べると本所と支所体制となってきたということですが、そのことによって地域の保健所の保健師の人数や配置は減ってきているということはないのか。ちゃんとそのあたりのことが確保された再編がされてきているのか伺う。

→平成25年度の保健福祉事務所の保健師の配置人数80人に対して、平成26年度は83名で再編前後で大幅な増減はありません。

*(この答弁を私は80人から113人へと聞き間違えたことがわかりました。80人から83人に3人増やしただけですから、再編後に地域包括ケアシステムが始まったことを考えれば、もっと増やすべきだったと言わねばならないと思います)

保健師の役割は今、増え続けています。

6)保健師は地域包括ケアシステム推進の地域マネジメントを行うにあたり、地域支援機能や専門的支援との連携をはかるとともに、地域包括ケアシステムの企画・調整の要になります。

また、大きな災害発生時、地域の公衆衛生活動などの拠点として保健医療活動の要の役割も担います。また、この度のような、感染症対策の重要な役割を担います。特に最近は、気候変動により、災害も激甚化、頻発化していますし、気候変動が感染症への影響も危惧されています。

こうした時の即応体制を果たすために今後、ますます役割が増大する保健所における保健師を増員する必要性があると考えますが伺います。

保健所費の予算案が今年度より5000万円ほど減額され3億1000万円余ですが、なぜ減額なのか、また今後補正なども組み増額を考えていくべきと考えますが見解を伺います。

→日頃医療機関との関わりがある保健事務所の果たす役割は極めて重要であり、その中心的役割を担っているのは保健師であることから、保健師の役割は今後とも大きなものとなっています。

 さらに頻発する自然災害や感染症の発生時には被災地での健康管理、感染症sに関する相談、疫学調査などの対応も保健師が中心となり対応しており、これらに対応するために今後も必要な保健師の体制はしっかり整えてまいります。

また、保健所費については、保健福祉事務所の光熱水費や設備の修繕、工事、車両の更新などの費用となっていますが、今回、設備整備費の減額が大きな要因となっています。具体的には、鎌倉保健福祉事務所の外壁改修工事8000万円が単年度で終わり減となり、この要素があるためで、全体としてはあまり減額となっていません。今後とも保健福祉事務所の運営に必要な予算について確実に確保してまいりたい。

石田要望

今、答弁があったように県民の命を守る上で保健師の役割はますます増えていく。今後、しっかりと増員配置し、体制を強化するよう求めました。

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