新型コロナ対策にジェンダーの視点を 県福祉子ども未来局と懇談しました
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、各国で外出制限や自宅待機が実施され、人々が家で過ごす時間が増える中、DV件数が増加し、フランス、スペインやオーストリアなどの政府が対応に乗り出しているという報道があり愕然としました。
日本でも、DV被害者を支援するNPO法人全国女性シェルターネットが30日に新型コロナウイルス対策による外出自粛、経済悪化などで児童虐待、DVの深刻化が予想されるため、安倍首相などあてに「緊急時でも相談窓口を閉じないでほしい」などの要望書を提出したという報道がありました。
共産党県委員会で、コロナ対策本部長、ジェンダー平等委員会委員長を兼務している浅香ゆかさんから、ぜひ、県の担当課に県内の現状や情報共有、対応などのヒアリングの機会をと言われ、7日、その機会を持ちました。年度始めのまたコロナ対策に忙しいなか、担当している人権男女共同参画課が対応してくれました。
○懇談では、緊急事態宣言下でもDV,虐待の相談窓口を閉めず窓口が開いていることを周知する
○DV被害者が市町村や民間シェルターに逃げ込んだ際、すぐに一時保護を開始できるようにする
○民間団体が一時保護を受け入れた場合、国や都道府県が経費を負担する
○政府はコロナ対策の給付金を世帯ごとにしているが避難しているDV被害者が個別に受け取れるようにすることなどを懇談し、要望しました。
相談窓口は閉めないで行なっていくこと。現在、24時間対応までは行なっていないが、夜間、365日の相談窓口は設定している。3月においては相談は増えていないとの説明があったが、特に増えていないのならいいが、どこに相談していいのかわからないとしたら深刻と思う。我慢しないで相談できる場所があることを知らせていくことが必要です。私は常任委員会でラインや電話番号を書いたカードを公共機関の他にスーパーなどに置いてもらう取り組みが必要と質問した際、現在、横浜相鉄ローゼン、モアーズの女子トイレに置いてもらっているが、増やしたいと取り組んで入るがなかなか協力いただけないことが話されました。今後も是非とり組んでいただきたいと要望しました。
一時保護については国が負担することになっているので、緊急であってもそうなるとの回答がありました。
私は懇談しながら、深夜の相談窓口の設置、女性相談員の常勤化、公共のシェルターの増設が必要と思いました。
浅賀さんは、県委員会に来ているメールの一端を紹介しながら、「難局時に社会的に弱い立場の人たちがさらに窮地に追い込まれてしまう。女性たちの切実な声に寄り添った対策をとってほしい」と話しました。
私は、緊急事態宣言がされ、県知事が県の対策を示していくことになると思うが、具体的な対策にジェンダー平等の視点を是非入れてほしいと要望しました。
フランス政府は、3月26、27日に外出制限が出された後、パリ周辺の3つの県でDV
件数が36%増加し、30日にDV被害から逃れてきた人のために計2万泊分のホテルの部屋を購入すると発表。外出制限下でも営業している食料品店付近に臨時の相談窓口を設置することを決めたとのこと。
オーストリアでは急増する中24時間の相談支援体制の強化に約100億円を投入するおt発表したとのことです。素早い対応です。
日本では、政府が緊急事態宣言を発出したけれど、自粛と一体となった補償は拒んでいることに対して、政治の責任を果たすよう求めるものです。
増えることが心配されるDV被害者を守るために、日本でもこうした実効的な支援に財政措置を素早く行うことが必要です。