来年度使用する川崎の教科用図書、「歴史」「公民」ともに教育出版
川崎市教育委員会は、来年度に使用する教科書を採択する臨時会を23日、教育総合センターで行いました。6人の教育委員の方々により、2021年度から4年間市立中学校で使う教科書を採択しました。今年は密を避けて、会議室の中には62席、ロビーに40席の傍聴席が間隔を空けて設けられ、席は満席だったと思います。
社会科の「歴史」は7社のうち、教育出版が選ばれました。育鵬社を支持する意見は一人もでませんでした。教育出版を支持する意見は、歴史をどう捉えるかバランスよく載っている。日本だけでなく世界との関連性もよく書かれている。我が国の歴史の背景の点で。歴史の見方、考え方が示されている。歴史のつながり、次の世代への橋渡しの点から。小学校の学びとのつながりがわかりやすいなどの意見が述べられました。
「公民」は6社のうち、教育出版が採択されました。育鵬社を支持する意見は一人もいませんでした。教育出版を支持する意見として、現代社会の見方、考え方や国家間の相互の主権を尊重する考え方がわかる。核兵器禁止条約をかいた内容や男女共同参画の視点から。学習の見通しがわかりやすく書かれている。国際社会に生きる私たちだが、地域紛争などがわかりやすく書かれ、日本が国際社会に果たす役割、核の問題、NPOなど多様な取り組みなどが書かれているなどの意見が述べられました。
道徳は学研でした。これで神奈川の育鵬社はゼロになりました。
教科書問題に取り組まれている県民の皆さんの力と思います。
英語は現行の学校図書が新教科書を発行しなかったので、光村になりましたが、16教科書中15教科でこれまでと同じ出版社の教科書が選ばれました。
大勢の傍聴者が見守る中、教科書ごとに一人一人の委員が、自分はこの出版社の教科書についてはこう考えると意見を述べて支持する出版社名を言います。教育委員の方が事前に教科書をよく調査され、市民のアンケートの意見も読まれていることがわかりましたし、明快に採択したい教科書の理由を述べられるので、市民にとってとてもわかりやすい採択会議だったと思いました。
採択した教科書を使って、子どもたちが楽しく生き生き学べますように!