“動物を生かすための施設へ”6月1日神奈川県動物愛護センター開所式
1972年に設置された動物愛護センターは老朽化により保護した犬猫たちを適切な環境で管理することが難しく、協力してくださるボランティアの皆さんにも負担をかけている状況のもと、県は「動物を処分するための施設から生かすための施設へ」、「動物愛護の普及啓発の拠点」、「ボランティアと行政との協働」、「災害時の動物救護機能の充実」の4つのコンセプトを掲げて、同じ敷地内に(平塚市土屋)に再整備されました。この日、秦野駅から用意されたバスに乗り、畑がだんだん広がる地域に入ったなーと思った所で到着しました。改めて県内広いなーと改めて県会議員になったことを実感しました。
1972年以降、当時全てに飼い主を見つけることは不可能で、殺処分をせざるを得ない状況にある中、3年後の1975年に、殺処分する犬の数を1頭でも減らすことを目指して新たに子犬を譲渡する制度をスタートさせ、努力を重ねた結果、2013年には都道府県としては初の犬の殺処分ゼロを達成し、現在に至るまで保護された犬や猫の命を守り続けています。
これはボランティアの皆さんなどの大きなご協力なしには絶対に成し得なかったということで、開所式には、多くのボランティアの方々が参加されていました。
再整備にあたっては、動物愛護の輪を神奈川から広げていきたいと考え、「動物保護センター建設基金」への寄付を募り、最終的には2億8千万円を超える多大な寄付が集まり建設費の一部に活用させていただいたということです。
こうした挨拶や説明をお聞きして中を職員に案内していただきました。
① 手術室・処置室 保護犬や猫たちは病気や怪我をしていることが少なくないそうです。譲渡につなげるための犬猫の避妊、去勢手術や「神奈川ペットの命基金」を活用して、動物たちの治療を行います。
② 相談室(兼図書室)
③ ふれあいルーム 人と動物が一緒にふれあい、心地よく過ごせるための仕様や工夫が施されている。譲渡会や動物愛護にかかわるイベントを開催できる。
④ WANルーム 犬の室内飼いを具体的に提案するモデルルーム。当センターの犬達と実際にふれあいながら室内飼いのノウハウを学ぶことができる。
⑤ NYANルーム 猫達と実際にふれあいながら人も猫も快適に暮らせる室内飼いの方法をする部屋です。猫のストレスを小さくする高低差を活用した家具のレイアウトなども紹介します。
⑥ グレーミング 当センターの犬猫達が清潔で快適に過ごせるのは、ボランティアさん達のおかげです。犬猫達がシャンプーやトリミングをしてもらう場所です。
⑦ ふれあい譲渡ルーム 犬や猫達と譲渡希望者が対面する部屋です。新しい飼い主さんとの相性を、動物たちと実際に触れ合って確認していただける部屋です。
⑧ 見学バルコニー 愛護センターのおおきな特徴となっている見学バルコニー。犬や猫たちの部屋をぐるりととりまくデッキを歩きながら、動物達の普段の様子を見ることができる。
以上を丁寧な説明をしていただきながら見て歩きました。よく行き届いた施設で、職員さんの熱心な説明もこの仕事に対する熱意を感じました。こういう職員さん、スタッフの皆さん、そして多くのボランティアのみなさんに支えられていることが伝わりました。
川崎市も動物愛護センターを今年2月にオープンしています。
川崎市の「動物愛護センターANIMALLかわさき」は今年2月12日に中原区上平間に移転オープンしています。こちらは内覧会に出席できなかったのですが、動物を通じて「いのちを学ぶ場・いのちをつなぐ場・いのちを守る場」をコンセプトにして、狭隘、老朽化した高津区蟹ヶ谷の施設から移転オープンしました。写真は、6月1日号の生涯学習情報紙ステージアップ表紙に載った写真です。こちらも機会を見つけて是非、行ってみたいと思います。