高齢者・障がい者の入所施設の従事者に一斉・定期的な検査を行う補正予算(32、4億円)可決
2021年第1回定例会初日の2月10日、県は、重症化リスクが高い高齢者・障がい者の入所施設で働く方々に、PCR検査を年度末(3月末)までに3回行うとする2月補正予算32億4000万円を提案し、全会一致で可決しました。国が2月4日厚労省の事務連絡「高齢者施設の従事者等の検査の徹底について」に基づき実施することになったものです。
共産党は国会においても県議会においても繰り返し、一斉・定期的検査、社会的検査の実施を求め、私は1月にも2回の常任委員会で求めましたので、やっとという感じがしますが、一歩前進です。
付託された厚生常任委員会で各会派の質疑がされ、医療機関の従事者や、通所、訪問事業所が対象から外れたことなどについて質疑されました。
今回の対象は特養ホームなど入所施設2800カ所、9万人。障がい者の入所施設840カ所、1万8000人が対象とのこと。2月12日までに計画を厚労省に提出することになっているとのことです。
私の質問は4点です。以下要旨です。
① 医療機関の従事者も対象にすべきではないかと質問しました。
同様の質問を行なった先行会派の委員に対し、クラスターが突出して多いのが高齢者施設であり、重症化しやすいから、未然に防ぐ必要がある。医療従事者は、自分の病院で検査をしやすく、ワクチン接種も早期に行われるから、外したとの説明でした。
私は、医療機関においてもクラスターは多いと主張し、医療機関のクラスターが発生すると外来や新たな入院もストップし、濃厚接触者となるスタッフが14日間自宅待機なので医療機能がストップし、医療崩壊に直結する恐れがあり、医療に与える影響が非常に大きいこと。ワクチン接種もまだ具体的に決まっていないことも多い中、今後検討してほしいと要求しました。今後の感染状況なども見ながら必要があるときには検討するとの回答でした。
② 通所系の職員も対象にすべきではないかと質問しました。
これまでのクラスター発生状況を見るとデイサービスの事業所などでも発生しているのではないかと聞くと、確かに通所施設でも発生しており、これまで累積で141施設で発生し、入所系が105カ所、通所系が33カ所で発生しているとのこと。(数字はメモ)。同じ条件であり、今後、対象にするよう検討を要望しました。他の委員からむしろ人の出入りが多い通所の方がリスクが高いとの指摘もありました。
③ 保育園の保育士なども対象にしてほしい。
保育士から、子ども達に安心して向き合い、安心に保育するために検査を一斉、定期的にやってほしいという要望がある。是非検討してほしい。
この検査で陽性者が出た場合には、全職員や入所者の集中検査を実施することになる。県は8月に集中検査の実施を戦略的に行うと発表してこれまで実施してきた。先日の調査では87施設、8646人に実施し210人の新たな陽性者が見つかった。このことで感染を防御したことになり、大切な取組である。集中検査は保育園、幼稚園、学校も行なってきたのだから、一斉・定期的検査についても対象にしてほしいと要望しました。
④ 一斉・定期的検査は政令市も実施。集中検査も政令市と連携して取り組んでほしい
一斉・定期的検査は政令市も行なっていくとのことで歓迎する。しかし、集中検査については、地元川崎市ではあまり実施していないと聞いていて、いつも気になっていたので、今回一斉・定期的検査については政令市も行う方向で検討しているとのことでよかったと思っている。集中検査についても政令市と連携してほしいと質問しましたが、一般的なコロナナ対策におきかえられた形で連携しているとの答えでした。質疑時間が過ぎていたので、連携しているとの事なので、集中検査についても是非、連携してくださいと結びました。
新規の感染者が減少してきている今こそ、検査を抜本的に拡大して実施することが感染者を抑え込み、収束に向かう対策と思います。引き続き取り組みます
写真はこの間、感染リスクを防ぐために間隔をあけて行なっている写真です。