日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

行政のデジタル化で住民サービスが後退しないか〈社会問題対策特別委員会で質問−1〉

2022年3月27日

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第1回定例会が25日閉会しました。この間、代表質問、一般質問に続き、環境農政常任委員会が4日間開かれ、また社会問題対策特別委員会も1日開催されましたがなかなかアップできませんでした。順不同になりますが、少しずつ要旨を報告していきたいと思います。

まず、3月10日社会問題対策特別委員会で取り上げたデジタル化で住民サービスが後退しないかを取り上げました。

行政のデジタル化で住民サービスが後退しないか

デジタル技術は人類がうみ出した最新の技術です。地方自治体においてもこの技術を有効に活用して住民の福祉の増進と自治体職員の労働条件の改善を図ることが必要です。しかし、デジタル技術は未完成であり、セキュリティも万全ではなく、使い方を誤れば住民に重大な権利侵害をもたらすものと懸念します。「行政のデジタル化」の問題点は

プライバシー侵害の拡大 

②住民サービスの後退 

③マイナンバー制度の拡大 

④官民癒着の拡大です。

 

県は「かながわICT・データ利活用推進戦略」を策定(21年12月)

県はデジタル戦略の推進体制、具体的な取組みを示しました。行政のデジタル化で住民サービスが後退しないか懸念される3点について質問しました。

(▲は総務局デジタル推進本部室情報企画担当課長の答弁)

 

○自治体独自のサービスと窓口の対面サービスの継続を!

国は、「情報システムを標準化・共通化」するとしているが、住民税や国保料

の減免など自治体独自の住民サービスを継続できるシステムを検討すべきと質問しました。

自治体独自の施策についても、 国は標準準拠システムのオプション機能や、システムの設定値を変更することなど対応策を検討していると回答しました

国は、自治体の業務内容を国が決めた標準化システムを利用することを義務

付けたが、自治義務を標準化の対象とするのは地方自治の侵害に当たるのではないか質問しました。

標準化の対象は住民基本台帳や戸籍など、地方自治体で創意工夫の余地が少ない事務とされており、それ以外の独自性を発揮すべき事務は標準化の対象とされていないと答弁しました。

デジタル化を口実に窓口の削減、出張所の廃止などが起こる懸念がある。窓

口の個別の相談業務は丁寧な聞き取りが必要。デジタル化によって窓口・対面サービスを縮小させてはならないと考えるが対応について質問しました。

▲行政手続きのオンライン化はあくまで行政手続きにおける手段を拡大する取組であり、 デジタル化の推進は即、窓口の見直しにつながるものではないと考えると回答しました。

 

○個人情報保護を!「外部への情報提供は本人の同意必要」と要望

2021年5月、デジタル改革関連法の整備に伴い、個人情報保護法が改正され、「匿名加工情報」を民間事業者に提供する制度が地方公共団体にも導入されました。この制度は行政機関がどのようなデータを持っているか「個人情報ファイル」を公表、行政が保有するあらゆる情報を名前や住所の番地を隠すなどの加工をすれば外部提供が可能となる仕組みです。行政から提供する際、本人同意が必要ないばかりか提供したことを本人に通知しておらず、提供対象から外して欲しいと請求することもできません。本人の同意のない個人情報を利活用するやり方はやめるべきです。個人情報保護を守り、憲法に基づく個人情報の自己コントロール権や自己決定権を保証することを要望しました。

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