津久井やまゆり園事件追悼式
2022年7月25日
神奈川県相模原市の障がい者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った残忍な事件から6年たった7月26日、外は雨が降りしきる中、追悼式が当施設の体育館で執り行われ、厚生常任委員会の私も参列しました。
式壇中央には、津久井やまゆり園利用者の方々が哀悼の意を込めて折り紙で折った19色の「やまゆり」の花束と19の故人を偲んで描いた絵が添えられていました。
無残にも残虐な犯行で、突然命を奪われた方々の無念を思うと、深い悲しみとともに、なぜこのような事件が起こったのか、根本的な原因や本質的な背景が明らかになっていないことにもどかしさを覚えます。
残忍な犯行と主に、殺人罪などで死刑判決を受けた元施設職員が「障がい者は不幸をつくることしかできない」と主張したことが大きな衝撃を与えました。障がい者には生きる価値がないと決めつける考えは、命に優劣をつけ排除を当然視する「優生思想」そのものです。
このような悲劇を2度と繰り返さないために、このような誤った考えを社会からなくしていく不断の努力を続けることが欠かせません。
旧優生保護法(1948年〜96年)で障がい者らに不妊手術を強制したことは違憲・違法とし、国に賠償を求める判決が今春、大阪地裁と東京高裁で出されました。判決は、同法を「差別思想に基づくもので正当性を欠く」と批判。国は一刻も早く裁判を終わらせ賠償すべきです。同時に被害者救済の一時金支給法の拡充にも踏み切らなければなりません。
障害がある人もない人も尊重され多様な生き方ができる社会を実現することが急がれます