保育所、学校、幼稚園、学童クラブなどの従事者に週2〜3回の抗原検査キット配布
12月12日の厚生常任委員会で行った新型コロナウイルス感染症についての質疑の要旨を報告します。会議録ではありません。動画がアップされていますのでご覧ください。
1日の新規感染者数は12月13日から4日間連続で1万人を超え増加傾向が続いています。また、16日に亡くなった方は全国で259人に上りました。第8波の入り口に入り、福祉高齢者施設や医療機関でクラスターの発生が増加しています。
【石田質問】
11月以降のクラスターの発生状況及び直近の特徴について伺う。
【コロナ危機対策本部室長】
クラスターの状況でございますが、11月1日の最初の週、クラスターが全
部で61件あった。これが11月の最終週ですと、クラスターの数は104件。
増加傾向になっている。
それから内容です。福祉介護施設と医療機関でのクラスターが多くなっております。福祉介護施設ですと、11月頭の週が46件で最後の週が77件です。医療機関は、11月の頭の週は14件で、最後の週は25件。やはり大幅に増えている。
【石田質問】保育園、学校などの従事者への定期的検査の配布事業
6月補正予算で介護従事者向けの抗原検査キットの配布が行われたが、これ
まで強い要望があった保育園の保育士や教員等への定期的検査はなかなかされずに本日に至っているが、現在、高齢者施設や障害者福祉施設も含めて、保育園とか、学校だとか、学童クラブのところに、従事者に対して、国が配布事業を行っているというふうに聞いたけれども、その中身について教えていただきたい。
【担当課長答弁】12月〜2月、週に2〜3回程度の抗原検査キットの配布完了
国から、都道府県及び保健所設置に対しまして、集中的検査を行うために特例的
に抗原検査キットが配布されました。県は、保健所設置市を除く市町村に所在す
る高齢者施設、介護サービス事業所に11月中に、概ね配布を完了したところで
す。配布個数ですが、12月から来年2月にかけまして、週に2~3回程度の定
期的な検査を行えるよう、従事者1人当たり概ね36個程度を目安に、事業所に
直送をしております。なお、障害者施設、保育所、幼稚園等の従事者も同様な形
で配布を行っています。
【石田質問 】医療機関への定期的検査の支援を!
医師と看護師の出勤停止状況について、第7波から比べると、現在は低
い状態ではあるものの、増加傾向にあると感じている。第7波の時には、救急医
療や通常医療への影響がかなり出た。第8波と、季節性インフルエンザの同時
流行も今、懸念されているため、医療機関への定期的検査への対策が、私は必要
と思うが、その辺はどうなっているのか伺う。
【危機対策本部室長】
医療機関につきましては、やはり医療機関であるだけに自ら、検査ができる。当
然スタッフに対しても検査ができるということで、県としては、集中的検査、定
期的検査を、直接関与してやるということは今のところ考えておりません。
ただ、医療機関によっても、感染の波が拡大すると、職員の感染、そして出勤停止が非常に多くなります。この中で、医療機能を維持するのは非常に困難になるケースがあります。また、クラスターが起こった時には、神奈川県ではクラスター対策チーム、いわゆるC-CAT(シーキャット)を持っておりますので、これはやはり医療機関から求めがあった時には必要に応じて行かせていただいて、感染対策の指導等を行っている。
【石田質問】 後遺症対応医療機関の公表を増やして
最後に、後遺症の対応医療機関の偏在について伺う。足柄地域の1市5町で、
後遺症の対応医療機関が大井町に1ヶ所だけ、総合病院含めていろんなとこ
ろに相談をしたけれど、診察を受け付けてもらえなかったという声が私どもの
ところに届いた。後遺症の対応医療機関として登録を行っていても、公表してい
ない医療機関があるというふうに勉強会で聞いた。
そこで、登録数と公表している箇所数をまず伺う。そして、公表されていない地域について、自分の地域に後遺症対応病院が、インターネットで見てもなくて、あっちこっち行っても断られてという、そういう不安に対して、県として、そういう地域に対し、公表する医療機関を増やす取り組みが、私は必要じゃないかなと思うが、その辺のところを伺う。
【コロナ危機対策本部室長】 コロナ対応公表は217ヶ所、非公表は276ヶ所。
後遺症、いわゆる罹患後症状ですね。公表している罹患後症状に対応できる医療
機関の数、これは現時点では、県内で217ヶ所公表しています。登録しているけ
れども公表して欲しくない、かかりつけの患者だけは見るけれども、公表してい
ない医療機関は276ヶ所。二つを足した合計が493です。
おっしゃる通り、地域偏在もどうしてもございますので、県としても例えば、医
師会等とも連携しまして、何とか公表してくれませんかという働きかけは継続
して行って参りたいと思っている。特に県の西の方がどうしても全体の医療機
関か少ないですから、そうした辺りの県民の方々に少しでも、ご相談の箇所が増
えるように、これは頑張っていきたいと思います。
最後に要望しました。
第8波と季節性インフルエンザの同時流行が懸念されています。発熱外来などの医療提供体制の確保、PCR検査は抗原検査キットの検査で早期発見、早期治療を行なって、重症化とクラスターを防止する対策を求めておきます。
なお、他会派の質問で、コロナの初熱外来の医療機関は現在2200ヶ所程度、このうちオンライン診療は428ヶ所とのことでした。