災害から命を守る防災対策を
浸水対策を急いで 訴え次々 上下水道局の住民説明会
川崎市上下水道局が11月14日東高津小で、21日久地小学校で行った台風19号の浸水被害の住民説明会に参加しました。多摩川に雨水を排水する水門「諏訪排水樋管」及び「宇奈根排水樋管」に、増水した多摩川から水が逆流したことが原因と説明されました。排水樋管には、逆流を防ぐゲートがありますが、今回は開けたままでした。
ゲートをなぜ閉めなかったか
この住民の追求に、行政は大雨警報の発令で50〜80ミリの降雨の恐れがあったことから、ゲートを閉めると多摩川に排水できなくなり広範囲の内水氾濫の発生を恐れ、総合的に判断したと説明。住民からは「逆流でさらに被害が広がった!」とその判断に異論が続出しました。
緊急対策、中長期の計画策定を急いで
排水メカニズムとゲートの開閉判断の検証。ポンプの増設。多摩川の川底の浚渫。土手のかさ上げの意見に市は応えるべきです。同時に私は激甚化する降雨に、もはや現状の52ミリ対応では間に合わない。地下の遊水池(トンネル)整備で対応容量の抜本拡大が必要と考えます。
市は「来年3月までに検証をまとめて対策を検討する」と話しましたが、「来年も台風は来る。それまでに間に合うのか」の住民の発言を重く受け止めるべきです。
多摩川と平瀬川の合流地点の越水対策として護岸のかさ上げを!
久地2丁目、溝口の一部地域の浸水は平瀬川合流付近からの越水によるものと言われています。平瀬川の護岸のかさ上げが必要と思います。
2007年9月の台風による浸水は多摩川の水位が上昇して平瀬川の開いたままの水門から逆流して発生しました。私は当時、水門の危機管理含め再発防止を求め3回議会で質問し、平瀬川の増水時の水門を閉めるマニュアルの作成、ポンプの増設、円筒分水から分流している農業用水路から多摩川に続く雨水幹線に2本のバイパス管でつなぐ対策が図られました。
しかし、今回の浸水は越水によるものと考えますがから、護岸のかさ上げの対策が必要と思います。市は県と協議して連携して取り組んで欲しいと思います。
温室効果ガス排出量の大幅削減を!
昨日、国連環境計画は温暖化対策の年次報告書で、昨年の世界の温室効果ガス排出量が、前年に続き過去最高を更新したと報道しました。現在、決定している対策のみでは2030年に気温は「3、2度」上昇すると予測しています。世界の排出量の78%を占める20カ国・地域(G20)の中では、日本や米国、ブラジル、韓国など7カ国が現在掲げている30年時点での削減目標も達成できない見通しで追加対策が必要と指摘したと言います。地球温暖化による大規模災害が頻発化、激甚化しています。根本的にこの対策を取らなければ大災害は防げません。