2008,07,12, Saturday
地球温暖化による水害、干ばつ、食糧危機など、温暖化防止はもはや地球的規模で本気で取り組む課題です。
本市では『カーボンチャレンジ・かわさきエコ戦略』の具体的な検討が進められていますが、とりわけ産業部門からの排出量が、温室効果ガスの約8割を占める本市においては企業における取り組みが何よりも欠かせません。川崎市が準備している『温暖化防止条例(仮称)』の制定においても、排出事業者に対し具体的な削減目標をいちづけられるかが大きな焦点となっています。
神奈川革新墾主催 7.5環境シンポ資料より
京都市では、昨年12月に「地球温暖化防止条例」を改定し、企業などに対し、排出量削減計画の作成、提出、実施状況の報告を義務付けました。また住宅も含めた大規模建築物の建築主へも、排出量削減計画の作成、提出も同様に義務つけ、勧告に従わない場合は公表するペナルティーを科すことまで盛り込んでいます。
長野市、静岡市、名古屋市、横浜市などは、企業や事業所における温暖化ガスの排出量の公表を行っています。
川崎市においても、現在ある「川崎市公害防止等生活環境の保全条例」の第122条3項で、指定事業者が把握している温暖化物質の排出量について、報告を求めることができるとなっていますが、現在は国の発表する推計値のみの把握にとどまっています。
今後具体的な対策を検討する上で当然、事業所ごとの排出量と温暖化物質削減計画をもとめるべきです。
しかし、市長は企業にそうしたことを求める気持ちはまったくなく、「現在検討している仮称温暖化防止条例の中で検討する」としか答えませんでした。
今年2月の定例記者会見で、市長は生産工程における省エネ化、低炭素化の努力、製品が出回ることによって、国際社会で炭酸ガスを減らす国際貢献による低炭素化をあわせて評価する「CO2削減川崎モデル」を提案しました。
政府の進めるセクター別アプローチの考え方と一部重複する内容です。企業が排出量について、総量削減目標を示し、具体的な数値目標に対し実際に削減を進めることがもはや欠かせない事態だと思います。
家庭でできる省エネ化、エコ対策ももちろん大切です。でも家庭での節電は大事だけれど限度があります。自治体としてやるべき対策をとっていくべきです。