2008,08,24, Sunday
昨年の9月6日、7日に来襲した台風9号による床上浸水の被害が久地2丁目、溝口6丁目のかすみ堤と平瀬川にはさまれた地内にもたらされて1年がたとうとしています。
(昨年9月7日石田議員HPより)
当日、現地で床上浸水の被害状況を見た私は、住民のみなさんの声をお聞きしながら、原因の究明と同時に被害の再発防止の抜本対策をきちんととるべきと9月、12月、3月と3回の議会質問を連続しておこない、建設局長から答弁があった対策が現在行なわれています。
昨年の9月7日、午前1時から6時までの高津区内の降雨量の累計は31ミリ〈区建設センターの雨量計〉だけなのになぜ床上までの被害になったのか。
多摩川の上流部で6日から降った大量の雨により夜7時頃から小河内ダムの放流が行われ、多摩川が危険ラインまで増水、平瀬川に逆流しました。平瀬川は平常水位約0・5m,警戒水位4mのところ、7日の最高水位は5・16mにも達し、平瀬川に設置されている現地直近の水門の水路より実に3mも超えたのです。それでも建設センターは水門を閉めない方針ですから、平瀬川の水が逆流入したことが原因ではないのかと、この地域一帯の排水管の構図、高さ、容量を調査して質問しました。
建設局長は、この水門は、久地円筒分水から分流している用水の排水先であると同時に、かすみ堤防より246号側の地区の雨水排水を行なうために設置されているために水門は閉められないといいました。だとしたら、その排水の流入を抑制する対策がなければ、この地域の被害は繰り返されるばかりですから、その対策を求めました。
その後、流入抑制対策が検討され、現在溝口6丁目地内で行なわれています。
円筒分水から分流している水路〈農業用の水路としてつくられた水路〉は、6丁目地内の5差路のところで角度を変えかすみ堤のゲートをくぐり平瀬川にとつながっています。また別の雨水幹線(内径1500mm)が国道246号の下をくぐり二子地内から多摩川へとつながっています。
工事は、5差路のところで、農業用水路から、雨水管線に流し込むためにバイパス管を2本設置するというものです。〈1本は8月中に完了。もう1本は10月中に完了予定〉。このことで、かすみ堤のゲートと平瀬川の水門を閉めることが可能になると同時に円筒分水からの取水も止めることで、この地域一帯の浸水対策は進むことになると思います。要望にこたえ、水門の危機マニュアルや地域住民と一体となった危機管理体制についても検討すると答えていました。
そのほか、排水ポンプの2基の増設と、周辺道路から現地への雨水の流入を抑制するため、上流の道路の側溝の蓋を上流の道路の側溝の蓋をグレーチング蓋に改良することはすでに行われました〈写真〉。平瀬川に面した道路にグレーチング側溝を新設する計画は河川管理用地なので、県治水事務所に申請し許可待ちとのことです。今回の対策がどこまで有効なのか、地域一帯の検証が必要になりますが、浸水被害の再発が防止されるのを願ってやみません。
最近も連日のように局地的な豪雨による被害が報じられています。雨の降り方が一変しています。市内は1時間58ミリまでの降雨量なら対応可能となっていますが、昨今の局地的な豪雨は10分間で20ミリも降ることもあり、集中的に58ミリ以上降れば浸水被害が起こってしまいます。今後はそうした対策も必要になると思います