このまちレポート

芦屋市の「24時間見守りで安心」=高齢者見守り事業を視察しました

2010年7月26日

7月16日、兵庫県芦屋市の委託を受けて高齢者総合福祉施設・あしや喜楽苑が行っている生活援助員(LSA)派遣事業を勉強してきました。施設長さんと、生活援助員の主任さんが丁寧にお話くださり、施設も案内してくださいました。

阪神淡路大震災から15年。震災で住居を失った高齢者の多くが災害復興公営住宅に入居しました。その復興住宅で絶えない孤独死。そのようななか、注目を集めているのが、神戸市のお隣の芦屋市の南芦屋浜住宅でのとりくみです。県営・市営あわせて814戸。このなかに緊急通報システムがあるシルバーハウジングが230戸。ここでは1998年の入居開始から現在まで孤独死は1件だけとのことです。

ここで高齢者の支えとなっているのが、生活援助員〔LSA=ライフサポートアドバイザー〕です。入居者の生活相談や安否確認、緊急通報の対応、一時的家事援助、関係機関との連携を行っています。

11人体制で365日24時間体制をとっています。夜間は2人体制とのことです。

実情に合わせて家庭訪問を行うことで「安心できる」「なにかあってもいつでもとんできてくれる」と頼りにされているとのことです。

緊急通報用ブザーが押された場合のほか、12時間以上水道を使わなかったり、2時間以上水道が使用しっぱなしの場合、緊急通報が事務所にはいるとのことです。

P1040763 芦屋市

実際に89歳になられる男性のシルバーハウジングをみせていただきました。そして生活援助員の方がたが常駐するコミュニティープラザにも伺いました。

ここでは住民を対象に生活援助員主催の食事会やお茶会なども開催しているとのことです。

そして市の担当者、保健師等との連絡会議をもち、情報交換し、情報を共有した取り組みをおこなっているとのことでした。時間がもうすこしあればと思うほど、密度の高い視察でした。川崎でも孤独死が報じられることがあります。

一人で暮らす高齢者をどう支えていくのか、ますます高齢化社会になっていくなかで、近いところで親身になって相談にのってくれたり、介護サービスが必要になればキチンとつないでくれる、こうした取り組みが求められると思います。