07年に川崎市が研究実践園の市立新城・生田幼稚園の廃止を決めた基本方針に、「幼児教育センターが本市の幼児教育の中心的な役割を担い、その充実や振興を図っていくために、より一層の組織体制の強化が必要」とし、情報発信、教職員の専門性向上のための研究・研修、子育て支援など5つの役割を果すと明記しながら、その幼児教育センターを公立幼稚園と一緒に廃止しました。あきらかに約束違反、しかも説明なしにです。
私がセンター廃止に気づいたのは、私立幼稚園の保育料が払えず幼稚園に行けない子がいるのではと公立幼稚園全廃の影響を幼児教育センターが調査し、対策をとるべきと質問しようとしたところ川崎市の組織図から消えていたのです。
共産党市議団は市が公立幼稚園の廃止発表以来、低額の保育料を必要とするニーズがあること、研究実践園の役割が大きいことから存続すべきと主張してきました。市は基本方針にあるように、公立幼稚園を廃止しても幼児教育センターが本市の幼児教育に責任を持つ部署として存続強化するということではなかったか副市長に質しました。
▲副市長は「こども支援施設を一体的に推進することを目的に、こども本部と各区役所にこども支援室を設置した。幼児教育センターの機能は教育委員会を含め、これらの関係部局が連携し一体的に進める」と責任のない答弁
▲教育長は「教職員研修は教育委員会が、子育て支援関連講座はこども本部が、親子グループ活動は保健福祉センターが実施し、幼稚園・保育園に行ってないこどものための集団体験活動は教育委員会が必要な支援を行なう」と答えました
市民へのお知らせも3月31日付けの幼児教育センター便りだけですからひどいものです。
公立幼稚園を求める声と保育料補助の拡充を求める声に応えるべき
市民アンケートに、「幼稚園入園のため2日も前から徹夜して並ぶ。兄弟枠だけで、募集人数を超えてしまい、一般枠ではいれるところがない。幼稚園が足りず大激戦」「公立の幼稚園にいれたくてもないのであれば、それをカバーする保育料補助を拡充してほしい」「川崎は公立がなく全て私立しかないのはおかしい」などの意見が多数届いています。
今年度の本市の私立幼稚園の定員超過率は110%、現下の厳しい経済や雇用状況の下で、公立幼稚園を求める声やせめて保育料補助の拡充を求める切実な声に応えるべきと強く要望しました。