神奈川の食と農を守る県民集会に参加して
JA神奈川県中央会と神奈川県農林水産団体協議会主催の「TPP交渉参加反対」の県民集会が、横浜の関内ホールで開催され、私たち地方議員もご案内を頂き、私も参加しました。
川崎からは、共産党議員は7名参加しましたが、他党の議員は一人だけでした。
各党の代表が挨拶をしましたが、わが共産党は参議院議員の田村智子さんが行いました。田村さんは、とっても気持ちをこめて、TPP交渉参加は反対だと、お話されました。
例外なき関税が撤廃されたら、真っ先に農業が壊滅的な打撃をうけます。食料自給率は40%から13%に急落し、コメ生産の90%が破壊されるといわれています。
政府は食料自給率を50%に引き上げることを閣議決定しましたが、50%引き上げと関税ゼロは絶対に両立不可能です。
さらに農林水産物の生産額は4兆5千億円も減少し、関連産業を含め雇用は350万人も減少するといわれています。TPPは食料だけでなく、金融、保険、医療、国の公共事業への参入、看護師などの労働力の自由化も交渉内要とされています。
TPP参加は、農林水産業と関連産業、地域経済を破壊し、国土と環境を破壊し、そして国民の食料の安定供給を破壊する亡国の道だと田村さんはお話しました。会場から「そうだ」の声が飛びました。終わった後の拍手は一番多かったと思います。
2部は農政ジャーナリストの中村靖彦さんによる講演があり、途中まで聴きました。お話のなかで、前原大臣が「農産物のGDPに占める割合は1・5%だけで、他の98・5%が犠牲になっていいのか」と、TPP参加の理由を言った前原発言について、「アメリカは1・1%、イギリスは0・9%、フランスは2%であり、先進国はGDPに占める割合は低い。だからといって、こうした国々は農業を犠牲にしてよいなどと決して言わない。自国の農業を守り、高い食料自給率を維持している。という主旨のことを言われました。
それが本来の政治だと思います。安心な食料は日本の大地から、食料は極力自国でまかなう「食料主権」の考えかたは世界の流れです。農産物の価格保障を軸に所得保障制度を組み合わせ、後継者が希望を持って農業を続けられるよう、農業支援に国の予算を増やしていくことこそ必要だと思います。