7月1日、一般質問にたちました。
大震災時、被災者の命を守る救急医療現場の厳しい実態が報道され、災害発生時のための救急医療体制の大切さをこの間痛感しました。
川崎市の災害時の医療拠点病院は6カ所(市立川崎病院、関東労災病院、日本医科大学武蔵小杉病院、帝京大学医学部付属溝口病院、聖マリアンナ医科大学病院、市立多摩病院)です。
その他、市が「災害時における医療救護に関する協定」を結んでいる川崎市医師会が、必要に応じて医療救護所に選定された休日急患診療所に医療救護班を派遣して,救急医療にあたることになっています。(休日急患診療所は1976年に幸区に整備されその後1984年までに各区1カ所ずつ整備され、土・日、祝日の日中診療にあたっています。多摩区は休日夜間診療所として診療しています。)
●各区の休日急患診療所の災害発生時のための医薬品の備蓄は大丈夫か? 人口増に見合う医薬品の備蓄を検討すべきと考えるが?と質問
○健康福祉局長は、
「災害発生時に備え医薬品を備蓄しているが、災害時の傷病者の発生状況によっては不足する可能性があるので、川崎市薬剤師会と協定を結び災害発生 時に必要な医薬品等を確保することとしている」「医薬品には使用期限があるので,本市独自で大量に備蓄することは,必 ずしも有効ではないので,医薬品の広域流通ルート活用の可能性について、今後検討していく」と答弁しました。
●休日急患診療所で災害時情報伝達体制の整備がされているか?に対し、
○「多重防災無線が設置してある中原休日急患診療所と多摩休日夜間急患診療所は消防局、区役所、医療機関等の施設と相互に通話可能となっている。川崎休日診療所には、市や区からの情報を一方的に伝達することが可能な同報系防災行政無線の個別受信機を設置している。その他の休日診療所に設置することについて,関係局と協議してまいりたい」と答弁しました。
その他、診療スペース以外の会議室は医師会が管理し,医師会及び薬剤師会が行う診療目的に関する研修会や会議のほか、保健福祉センターなどが、ボランティアによる介護予防事業や区民の健康づくり活動などの行政の事業に利用されています。介護予防事業に参加されている方から洋式トイレの設置の要望がありました。「足腰がよわくなっていて,和式のトイレはきつい」という訴えでした。
● 洋式トイレの設置をすべきと考えるが? 老朽化がすすんでいるが今後の改築計画については? と質問。
○「現在、地域医療審議会の救急医療体制検討委員会で診療体制のみなおしを含めた検討がされている。また、老朽化した施設の今後の維持補修や更新等については「かわさき資産マネジメントプラン」の取り組みを推進するなかで、検討することになっているので、その審議をふまえながら,今後、修繕計画を策定することが必要と考える。トイレの洋式化も修繕計画の策定に併せて検討を行う。」と答弁しました。
●意見要望
多摩区の夜間も含めた年間の休日診療の患者数は09年度44,481人、10年度は35,023人に利用されています。市民アンケートでは、各区の休日診療所を残してほしいという意見が圧倒的に多数を占めています。災害時には,必要に応じ,市民の命を守る医療救護所になり、新型インフルエンザ対応としても重要な役割を持ちます。区民の健康作り活動などにも活用されているので、ぜひ、修繕計画を早く策定しトイレの洋式化などバリアフリーの取り組みを急ぎ行うことを要望しました。