市内最大のマンモス・過密小学校である子母口小学校。過密解消を目的にしていた子母口小学校の分離新設計画(市営蟹が谷四方嶺住宅跡地への学校新設)が見直され,子母口小学校と東橘中学校の合築に急遽方針転換されたのは昨年です。
小中学校あわせると2000人以上の学校になり,それで過密解消にどうしてなるのかなど議会でとりあげてきました。保護者の皆さんから,合築校の建築期間中の2年間、市営蟹ヶ谷四方嶺住宅跡地に建設予定の仮設校舎への通学について、山坂があり、遠くて,狭くて危険箇所がいくつかあるので不安という声をお聞きして,地元の皆さんと実際に歩いてみることにしました。
教育委員会は3月に通学路検討委員会を設置し、この間、仮設校舎への通学路を設定し、通学路上の安全対策箇所の検討をしており,対策が必要な箇所の改善要望を検討した資料も確認しながら歩きました。
一番遠くなる子母口富士見台からは、山を下ってまた登る,こどもの足で40分かかるのではといわれています。9月7日、高台にある子母口富士見台古墳前に九時半集合、スタートは9時50分ころでした。
まず下り道が続きます。信号.サンドラック前までの高低差は,地理の教科書をつくるお仕事をされている方が作成してくれた地形断面図によると約27mも。続いて県道子母口・綱島線を歩きますが,信号待ちの車が数珠つなぎになりとても狭い。バスの横を歩くのは、特に傘をさす日は危ないところ。地元の方から路線バスやトラックの交通量が多いところという声が。ここはガードレールの設置か歩道のカラー化の要望がでているところです。
矢上川にかかる鷹巣橋を渡ったところの北側は、歩道ががたがたしていて歩きづらいのと、車がカーブするので危ないところです。資料では舗装で道を分けるガードレールの要望が出ていますが,ここも安全対策が必要と思います。
スポーツプラザ駐車場前あたりから,また坂道に。特に最後の上り道の高低差は35m、「坂道が急なので凍結防止の処置をお願いしたい」という要望が出ているところです。ほかにも2か所で「坂道が急なので凍結防止の処置をおねがいしたい」という要望が出ているほど,急な坂道が多いのです。
そして目的地の四方の嶺住宅跡地に到着しました。
途中、通学予定路のたちばな神社前によったり,水分を買い求めたり,資料を確認しながらでしたが、10時37分でした。四方の嶺という名前のように,見晴らしが良いところです。私は2度ほどきていますが初めてきたという方もいて、思ったより狭いとか,ひょろ長い敷地だねなどの感想が出されました。そこから、国家公務員宿舎の脇を通りました。ほとんど入居者は居ないようです。
ここの国有地内に,新設校の工事車両が通る道の確保(9m必要とのことです)ができるはずでしたが,国家公務員宿舎の廃止が事業仕分け対象になり、国有地売却時期がH24年度末に延びたため,新設校の開校がH30年以降になってしまいそんなに待てないということが、合築に変更する理由とされています。
今年の2月に財務省から聞き取り調査し、宿舎の廃止再編計画を今年の6月までに公表するとの説明を受けてきましたが、大震災の影響で公表は12月頃にのびています。
蟹ヶ谷市営住宅前を通り,蟹ヶ谷地域の通学予定路をぐるっとまわりました。斜面地に建てられたマンション群に驚きです。これまで人口が増え続けた訳ですが,現在建築中のマンションもあり,これからも人口が増えるのではと思います。そして広い地域です。一緒に歩いていた方が子母口小学校の学区は広すぎるんじゃないの。もともと蟹ヶ谷地域に学校が必要だったんじゃないのといっていました。四方の嶺に仮称蟹ヶ谷小学校ができれば,通学が楽になるし,地域の避難所にもなるんだし、蟹ヶ谷地域の皆さんの意見はどうなんだろうということを話しながらたちばな公園へ。
ベンチに座り感想を述べ合いました。改めて歩いてみて,本当に遠くて急坂があり,狭くて危ないところもあり、低学年は特に大変と思った。中学校区の範囲はさらに広く,中学生もふえ続けるんじゃないのか、そうなると合築整備されても間に合わない。
2000人以上の学校では避難所体制も大変すぎるのでは。地域の避難所として蟹ヶ谷小学校は必要だと思う。
教育委員会は,効率のみ考えているのではないか。2千人以上の小中合築はこどもの教育よりも効率優先だ。住民説明会を3月に一度行ったきり,もっと開いてほしい。住民がこの問題を知らない人が多い。こどもも親も住民も教職員も納得のいく学校をつくるべきだ。やはり,当初計画のように分離新設で行くべきだという意見が多くでました。
時間は12時を回りおひらきとしました。