10月15日、川崎市男女共同センター・スクラム21で女性差別撤廃条約からみる第2期川崎市男女平等推進行動計画~川崎☆かがやきプランの取り組みについての学習会がありました。
国連の女性差別撤廃条約を日本が批准したのは1985年ですから26年前です。講師の近江美保先生から改めて紹介されたこの条約の冒頭は、「この条約の締結国は、国際連合憲章が基本的人権、人間の尊厳及び価値並びに男女の権利の平等に関する信念を改めて確認していること、並びに全ての人間は、生まれながらにして自由であり、・・・・女子に対する差別は、権利の平等の原則及び人間の尊厳の尊重の原則に反するものであり・・・」と決意が高らかに掲げられています。
女性差別撤廃は、長い歴史の中で闘いとられてきた人権、平等、尊厳なんだとこの文章を読んだとき、とても崇高な気持ちになりました。
そして今、日本の女性差別是正の取り組みの遅れに対し、国連女性差別撤廃委員会の4回目の勧告は、これまでにましてきびしいものだったということです。
たくさん思いつくことがあります。非正規で働く女性が、働く女性の2人に1人にまで増え、女性の賃金は男性の半分とも言われています。自営業や農業の女性の、自家労賃が未だに認められていません。私たちの働き分を認めてという自営業者の女性のみなさんの「所得税法56条」の廃止に向けた粘り強い運動が続いています。そうした運動があってだと思いますが、第3次男女共同参画基本計画の中に「女性が家族従業員として重要な役割を果たしている、正当に評価を」と盛り込まれたと、先日新聞で読みました。
区役所、人権オンブズパーソン、男女共同参画センターでうけているDVの相談は毎年、増え続けています。2010年度の相談件数は1205件、そのうちDV防止法に基づく一時保護件数は2010年度は46件です。のっぴきならない状況で、からだ一つで助けを求める母と子どもの相談に乗ったことがありますが、区役所の女性相談員は非常勤です。相談体制が弱いです。せめて常勤にすることが急務です。
川崎市もかがやきプランの推進状況を毎年まとめています。今年もデータブックがまとめられました。興味深かったのは、各区保健福祉センターで初めて出産する方とそのパートナーを対象に妊娠、出産、子育てに必要な知識を学ぶ「両親学級」の参加者が、2005年度よりも2009年度減少していること(6332人から6174人に)、若い世代の人口が増えているのですが、お休みが取れないとか余裕がない等が原因の一つではないかとおもうわけです。
市役所における介護休業取得者 がこれまた44人から8人に減っているのです。オール市役所でこの人数?職員が減らされて介護休暇どころではないのかとおもうわけです。
問題は、データから課題を明確にして,推進に向けた取り組み、そうした状況を改善する体制整備を行ってこそ、かがやきプランになるんだと思います。
なかなか学ぶ機会もなかったテーマでしたが、大変勉強になりました。