12月19日に一般質問にたちました。テーマは5点です。順次報告します。
「かわさきいきいき長寿プラン」これは、来年度から3年間(第5期)の高齢者の保健福祉計画と介護保険の事業計画の名前です。11月に市が、素案として発表し、これから1月にかけて、各区役所で説明会が開かれます。高津区は来年1月19日午後2時から3時半まで区役所5階の会議室で行われます。パブリックコメント(市民意見)の募集はもう始まっており1月31日までですので、積極的に市にたいし意見をあげてください。
高齢者実態調査で、うきぼりになったこと
この計画に反映するために市は昨年度、高齢者と事業所むけに「高齢者実態調査」を行いました。調査でうきぼりになったことを、5期の計画にどう反映されているか質問しました。
「人材確保が困難」と多くの事業所が回答
事業所に対しての調査では、多くの事業所が、「人材の確保が困難である」「介護報酬が低い」「介護報酬に反映されない業務が多い」ことなどをあげています。経営実態は赤字と回答した事業所が、前回調査(2007年度)より減少しているものの、居宅介護事業所は48,1%が赤字と回答し、「黒字とおおむね収支均衡」を併せた回答36,8%よりも多数を占めています。また、居宅サービス事業所は22,3%、施設サービス事業所は23,8%が赤字と回答しているのですから、依然として経営は厳しい実態であることがわかります。
市の支援策は4期期間と同じで福祉人材バンク、人材開発研修センターによる人材確保と定着に向けた取り組みを充実させるというものです。
国がこの間、介護現場の人材不足が社会問題する中、手当てした「介護職員処遇改善交付金」が今年度末で終わってしまいますが、継続することや、介護保険事業への国庫負担を増やすことを国に強く要望すること、市の支援策をさらに充実させることを求めました。
「緊急時のショートステイが足りない」とケアマネージャーの声
ケアマネージャーの立場から見て、もっと充実すべき事業は、緊急時のショートステイの保障である「高齢者短期入所ベッド確保事業」であると60,4%が回答しています。「土日祝日になんとかしてくれと言われ、本当にどうしたら良いか、もっとショートの枠を広げてほしいです!」等の自由記述が切実な実態を表しています。
この市の「高齢者短期入所ベッド確保事業」=「緊急ショート」のベッドは、特別養護老人ホーム、老人保健施設6か所に、たった8床しか確保していません。あまりにも少なすぎます。もともと川崎市は特養ホームが少ないことが、在宅介護を支えるショートステイの確保にも影響しています。
市は第5期の計画期間中の3年間で、特養ホーム8か所、老健施設が2か所整備する計画ですが、入居定員数の5%以上のショートステイを併設することを条件としていると答弁しました。
現在、国は緊急時の円滑な受け入れを促進させる観点から、空床確保と緊急時受け入れの介護報酬上の評価を創設することを検討中とのことです。こうしたことでどこまで改善できるか引き続き取り上げていきたいと思います。
高津区の特別養護老人ホームが圧倒的に少ない
今年4月現在、高津区内にはたった3か所、214床。全体の7%しか整備されていません。第5期計画で場所がまだ決まっていない、平成25年度2か所、26年度2か所で高津区内への整備をすべきと質問、健康福祉局長は、一定の地域バランスを苦慮した整備について検討していくと答弁しました。
市有地や設置法人による民有地確保が必要になりますが、県有地なども視野にいれ高津区内への整備促進に取り組むことを引き続きもとめていきます。