川崎市議会で3月15日、上記意見書を賛成多数で可決したことを知ったかたから、その文章を教えてほしいとのメールをいただきましたので,全文を以下紹介します。本会議においてこの意見書の提案説明は共産党市議団竹間団長が行いました。
障害者総合福祉法(仮称)の早期制定を求める意見書
障害者の権利及び尊厳を保護・促進するための包括的・総合的な条約である障害者の権利に関する条約が、平成18年12月に国際連合総会において採択され、平成20年5月に発効しているが、我が国では国内法が未整備のため、いまだ批准するにいたっていない。
こうしたなか、国は、同条約の締結に向けた国内法の整備をはじめとする我が国の障害者に係る制度の集中的な改革を行うため、障害者や障害者の家族も参画する障がい者制度改革推進会議を開催している。
さらに,同会議の下に総合福祉部会を設置して,障害者総合福祉法(仮称)の検討を始め、障害者の権利に関する条約及び平成22年1月に国と障害者自立支援法違憲訴訟原告団とで取り交わされた基本合意書を指針として,昨年8月に「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」がとりまとめられたところである。
一人ひとりの存在が,心から大切にされ,誰もが排除されることなく社会的に包摂されるためには,制度の谷間のない支援の提供,個々のニーズに基づいた地域生活支援体系の整備等を内容とする持続可能な制度を早急に構築する必要がある。
よって国におかれては,全ての国民が,障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合う共生社会の実現に向け,次の事項について特段の措置を講ぜられるよう強く要望するものである。
1 「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」を最大限尊重した障害者総合福祉法(仮称)を早期に制定すること。
2 本提言が反映された障害者総合福祉法(仮称)が、実効性のあるものとな るよう十分な予算を確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。