このまちレポート

稼働していなかった川崎港コンテナターミナルのガントリークレーン

2013年3月29日

3月26日川崎臨海部の大規模開発の現状を視察するツアーに参加しました。主催は川崎民主市政をつくる会です。

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バスに乗って東扇島の川崎港コンテナターミナルに行き、2基のガントリークレーンのそばで見てきました。コンテナはほとんどなく,稼働していませんでした。下から見上げるとすごい大きなクレーンで1基16億円もします。ちなみに,2基の年間処理能力は12,5万TEUに対し実際の2011年の取り扱い実績は、3,2万TEUと稼働率は25,6%。なのに新年度予算で3基目のガントリークレーンの建設費に8億円を計上しました。このガントリークレーンを使用している企業はこの5年間、東洋埠頭株式会社1社だけとのこと。なぜ,3基目を設置する必要があるのでしょうか。

市は国と連携し川崎港を、東京港、横浜港と3港連携して「国際戦略港湾」にする計画です。その計画は現在の第1バース(岸壁)を4バースまで拡張しガントリークレーンを延べ8基まで増やす計画です。今後10年間で1022億円、そのうち市の負担額は431億円と試算されています。
しかし、全国でガントリークレーンを設置している港58港中,1基あたりの取扱量は,川崎港は42位、東京港は1位、横浜港は5位とのこと,まさに桁違いです。

コンテナターミナルの後背地に民間の物流倉庫が建設中でした。川崎港を国際的に強化するのではなく,東京港,横浜港と役割分担して、身の丈にあった民間物流の役割をもって進める方がより現実的ではないでしょうか。
私達は膨大な税金のむだ使いはやめるべきと、議会で取り上げています。

川崎市が殿町3丁目地区に、ライフイノベーション・国際戦略拠点整備、先端産業誘致等大規模事業のために用地取得に大金を投入しています。
11年度から開設している実験動物中央研究所を視察、ベランダから,3カ年で土地購入費30,6億円かける「国立医薬品食品衛生研究所」用地、取得後は国に無償提供します。2013年度予算で土地購入費16,4億円と施設整備費に10億円貸付を行う「ものつくりナノ医療イノベーションセンター」建設用地がとてもよく見えました。一般論として,自治体が研究活動を支援することは否定するものではありませんが,ライフサイエンス分野は本来,国が取組むべき分野であり、1自体が取組むには慎重であるべきです。

そのあと浮島の「かわさきエコ暮らし未来館」を見学し,浮島太陽光発電所のソーラパネルを見学してきました。