このまちレポート

川崎市自閉症児者親の会 くさぶえの会と懇談会を行いました。

2013年8月2日

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7月26日、自閉症児者親の会くさぶえの会の皆さん方と懇談会を行いました。

初めての懇談ということで、自閉症の特性と支援についてなどを、明石会長さんがお話してくださいました。ご子息さんとの体験を通してお話ししてくださったので、とても理解が深まり勉強になりました。

自閉症は生まれつき脳の働き具合が偏って発達する障害(発達の遅れではなく偏り)であり、脳の情報処理の仕方が一般の人とは物事の感じ方や理解の仕方が違う。親の育て方や環境が原因ではない。対人関係(社会性)・コミュニケーション・想像力の3領域に障害を持つ典型的な自閉症の人から軽度の人まで連続して存在している。

知的(発達)レベルはさまざまで ・知的発達に遅れがある自閉症 ・知的発達に遅れがない高機能自閉症 ・知的発達に遅れがなくことばの発達に大きな遅れがないアスペルガー症候群とある。

支援のポイントは、こだわりなどの強みを生かした支援をする。「視覚的・具体的・肯定的」支援を。失敗から成功体験へと導くには、肯定的にとらえさせるためにはどうしたらいいか考え支援する。それには、行動特性を理解した上で、個人として本人を理解すること。

そして、知的障害、ADHD(注意欠陥多動性)、学習障害との重なりが多くひとつの領域だけの障害はまれで、障害名からだけでは、個々への適切な働きかけはできない。能力の高低や成長発達の早さでは子どもを理解できない。発達のバランスという視点で考えよう。まず本人を理解すること(アセスメント!)というお話でした。

目からうろこでした。私は、保育士時代に何人か自閉症と診断されたお子さんとつきあってきました。担任ではなく後方支援としてですが。お話を聞きながら、Aさん、Bさん・・とエピソードをおもいだしていました。とてもむずかしかったけどとてもかわいかったな。ひとりひとりみんなちがってこうすればよいというのが、みんなちがっていた。共通しているのは、視覚にうったえ、具体的に、そして肯定的に。個人として本人を理解することなんだ。これにつきると思いました。

要望第1の、自閉症等発達障害の特性を理解した相談員のいる相談支援センターを。安心して暮らせるケアホーム、体験利用や緊急時のショートステイ等、身近な住み慣れた場所で利用でき、親亡き後も地域のなかで安心して暮らせるよう人や場所の設置や増設をなどについて懇談しました。

初めての場所が苦手なので、例えば親が入院した時に本人のショートステイ先は、施設ではなく、家庭に支援員の方がきてくれるシステムがとれればよいのではという話もでました。大事な視点だと思いました。

とても学ばせていただきあっというまの1時間半でした。