3月14日の健康福祉委員会で今議会に提案された心身障害者総合リハビリテーションセンター条例の一部改正議案の審査がありました。
中原区井田山の一角にある障害者福祉ゾーン。建物が老朽化し、併せて障害者福祉の法律が変わり、これまでも再編整備がされてきました。
今議会で提案された「中部リハビリテーションセンター」の新設に伴って,更生相談所と精神保健福祉センター以外の施設は直営から指定管理者の管理運営に変わることとあわせ、精神障害の皆さんに、長年にわたり支援してきた診療所、社会参加支援センター、生活訓練支援センターを廃止するというものです。
委員会で主に議論したのが社会参加支援センターの行っている「就労支援事業」についてです。市は、社会参加支援センターを廃止し、その機能を既存の南部、中部、北部の就労援助センターに,体制を補強して移すというのです。
社会参加支援センターは、精神障害の特性から一人一人との信頼関係を構築し、ご本人の力をいかせる就労環境を整えて行くことが重要として、就職の面接に同行したり、企業での短期間の就労体験を行う「お試し就労」や支援者とともにグループで仕事を請け負う「グループ就労」等、一人一人に寄り添った就労支援を行うとともに、企業に対する精神障害者雇用の理解を広げる活動等を長年に渡り行ってきました。就労に結びつくまでに粘り強く支援しているのです。せっかくそうしたノウハウと積み上げた実績と専門性のあるところを失うことはありません。継続すべきです。
新たに信頼関係をつくっていくのは精神障害の方々にとって大変なことです。今後ますます就労支援のニーズは大きくなることを考えても廃止ではなく継続すべきではないでしょうか。
診療所で実施されてきた精神科デイケア、生活訓練支援センターで行ってきた地域活動支援センターと相談機能、病院から地域への移行支援は,新しい中部リハビリテーションセンターに機能を分割して引き継ぎをするということですが、いずれも指定管理者にうつるものです。福祉の分野では専門性や人間関係の継続が重要と考えることからこれらを断ち切る議案には反対の立場を表明しました。