2014年4月に認可保育所に入りたいと申し込んだ人数は7806人、申し込んでも入れなかった不承諾は2762人にものぼり、いずれも1月末時点で同時期の過去最多です。
雇用の悪化と所得が減少しているもとで生活困難や生活不安から一刻も早く預けて働きたいという保護者の皆さんの切実な実態が広がる中で、認可保育所の入所申請は市の予測をはるかに超えてこの間増加しています。 育児休業があけて職場復帰が迫っているのに、不承諾だったという方々からも本当に困ったという声が届いています。女性が仕事と育児を両立させたいと思っても保育所不足が大きく立ちはだかっています。
福田市長は2015年4月には待機児ゼロをめざすと明言し、認可保育所の整備等で1,540人の受け入れ枠を増やすこととあわせ、本市の認可外保育施設の拡充をいろいろ図る予算を以下のように提案しています。川崎認定保育所の保育料の補助の拡大と、地域保育園などから川崎認定保育園の基準に合致している保育所を川崎認定保育園と指定し、受け入れ枠を900人増やす。幼稚園の長時間預かり保育を8か所、345人分増やすなどです。
認可保育所に入所できなかった方々は、4月までの間に預け先を探さなくてはなりません。今年から区役所で相談体制をとって、認可外保育施設の空き状況を紹介し、預け先を見つける体制をとりました。認可外保育施設に入所したお子さんは「待機児童」数にカウントされません。しかし、これまで、多くの方々は、来年4月には今度こそ認可保育所に入所させたいと申し込みました。
2014年度に、認定保育園の保育料の負担軽減策をとることで、認定保育園にとどまり、2015年度の認可保育所の申し込みが減るのかどうかの検証が必要と思っています。
2015年度から保育制度が大きくかわり、「こども子育て新制度」になり、自治体は「こども子育て計画」を策定することが義務付けられています。その策定の基礎資料として「子ども子育て支援に関する調査』を行い、2月にまとまりました。それによると今後の利用希望は認可保育所が最も多く約4割を占めていることからも、園庭や経験を積んだ保育士が配置されている認可保育所へ入所させたいという保護者のニーズがわかります。
こども本部長は、本年4月の認可保育所の入所申請数の予測を最初の質問で2万3千人強と答えましたが、わが党の指摘で2万4千人弱レベルに引き上げました。来年4月に待機児童ゼロを成し遂げるには、本年4月の入所利用申請・入所・待機状況が出た段階、および例年中間点の10月段階で、一度しっかり検証し、来年4月の入所申請の見込みを的確に把握し、認可保育所の整備計画を急ぎ増やすことを検討すべきです。