17日、精神に障害のある方々のグループホームや地域活動支援センター、地域相談支援センターなど、在宅生活を支える活動をしておられる市精連の代表者の方々と懇談しました。これに先立ち,家族会・「あやめ会」とも懇談していましたので、共通する要望がありました。
ショートステイが不足しています。特に、精神障害の特性からこの日の「今」、環境を変える事で落ちつく事ができる。緊急一時避難的に使える場所があれば、そこで休息し、立て直しが出来る。そうした場所が必要という事です。
昨年オープンした「桜の風」は、手続きをひとつひとつ踏んでからでないと使えないので、緊急対応ができないとのこと。一時避難の部屋を配置し、信頼する支援者と話し合える体制をつくる事がもとめられているとのことです。
相談支援事業の充実についても切実です。相談支援センターは職員2名体制で業務しており,訪問、同行支援、会議等などで二人とも外出し、事務所を留守にしてしまう事も多く、利用者からの相談電話や関係機関からの連絡に迅速に対応出来ない事が多く、職員が情報を共有する時間も十分取る事が出来ないとのこと。こういう中で、新たに「サービス利用計画」を作成する仕事も加わって煩雑になっている。本来、「サービス利用計画」の策定業務は「指定相談支援事業所」がになうとされましたが、思うようにこの「指定相談支援事業所」が増えていないのが現状だと思います。そのため、地域活動支援センターやホームなどが資格を取って、サービス利用計画をつくり始めているとの事ですが、日中活動の運営がありながら、計画相談を受け続けるには限度があり、安全な施設運営と丁寧な計画相談を行う事は困難な状況になっているとの事です。
この事については、私は3月議会で質問しましたが、市は約5700名の方がサービス利用計画の作成を必要と見込んでいるのに、現在約870名しか作成できていないとのことでした。指定特定相談事業を増やし、相談支援センターの増設と増員がどうしても必要と迫ったのに対し、局長は『今後の体制のあり方については各区の相談支援センター業務の実施状況を踏まえながら検討したい』と答弁しました。今日、お聞きした実態も踏まえ,これからもとりくまなければと思いました。行政は現場の意見をしっかり聞くべきと思います。
地域活動支援センターの支援体制強化加算の対象は、常勤の有国家資格者として、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員を配置した場合に加算を行うとされています。その他にも国家資格である作業療法士、保健師、看護師などの医療系の資格を加えてほしいという要望です。委託の相談支援センターでは、医療系の有資格者も対象にされているのですから、地域活動センターでも同様にしてもらいたいという当然の要望です。
地域活動支援センターの運営費と地活のありかた
地域活動支援センターの運営費がB型は1250万円、C型は1050万円、D型は950万円。1ランクさがると200万円減額になる仕組みですが、家賃など固定的に必要となる経費が多くを占める実態のなかで、利用者が休むとその分の補助がでない。しかし、精神障害の特性として通所の不安定さが施設運営に甚大な影響を与えかねない現状があるとのこと。精神障害者にとって、安心して休める、休む事を認める事が、症状を悪化させないことにつながる。利用者の体調の変化によっては休む事を勧める事が地域生活を支えるために重要な事もあります。安定的に通える人しか利用できないという事にならないよう就労継続、就労移行支援の事業所とは異なる地域活動支援センターの存在意義を認めてください。現在の地活は、就労型が重視される傾向があるけれども、精神の特性を考えれば、いこい型の地活があってもよいのではないかというご意見でした。
やはり、障害の特性によりそった支援事業にする必要があると改めて思います。