今年から決算審査が、分科会形式に変わり、所属する委員会ごとに、管轄する局の審査をする事になりました。19日、私が所属する市民委員会で午前は市民子ども局、午後に経済労働局の2013年度決算の審査が行われました。質疑時間は午前、午後合わせて1人20分間です。
◆男女共同参画推進事業について質問しました(市民・子ども局)
男女平等社会実現の施策として川崎市は「男女平等推進行動計画・かがやきプラン」で具体化しています。2013年度は第2期計画の最終年度でした。
この計画の第1の柱は「女性の人権の確立」で、暴力から女性の人権を守るため、DV被害の相談体制,保護、自立支援の充実等が求められています。
DV被害の相談が1,5倍に増加
2013年度のDVに関する相談は2012年度992件から13年度1,455件に約1,5倍に増えました。
夜間,土日・祝日の女性相談件数は974件にものぼりますが、相談体制が脆弱です。一番身近な区役所窓口の「女性相談員」は非常勤のため9時15分から16時までの勤務です。私は何度も常勤化すべきことと区保健福祉センターでバックアップ体制をとる事を求めてきたところ、13年度から、保健福祉センターに新たに社会福祉士を配置しバックアップ体制は前進しましたが、女性相談員の常勤化はぜひとも必要ですので今回も要望しました。
「配偶者暴力相談支援センターの設置について検討中」とはじめて答弁
神奈川県は「かながわDV防止・被害者支援プラン」で、緊急の場合は迅速・確実に避難し、安全が確保され必要な支援が受けられる体制を推進する」とし、配偶者暴力相談支援センターを2002年度に設置、2007年には、DV防止法が改正され、市町村も設置に努めることとされました。横浜市は2011年度に、相模原市は2012年度に設置していますが、同じ政令市の川崎市は設置していません。私は何度も川崎市も設置すべきと質問してきましたが、これまでの答えは「調査研究します」でした。
今日はじめて「第6期川崎市男女平等推進審議会において、次期『川崎市DV被害者支援基本計画』における基本的な方向として、配偶者暴力相談支援センターを早期に設置する事が提言されていますので、現在、配偶者暴力相談支援センターのあり方について、審議会の提言を踏まえて検討を行っているところです」の答弁があり、一歩前進しました。審議会の答申によると、配偶者暴力相談支援センターは2014年1月現在、全国で237カ所、市町村には64カ所設置されているとの事。早期設置を求めました。
シェルターについて
被害者が緊急避難するシェルターのカ所数はこの5年間変わらないとの事ですが、運営が厳しいと聞いていますので、助成額の増額を要望しました。
カ所数を増やす取組について、市は「DVからの避難は危険を回避するため、市内に限らず県内での広域的な保護を実施していることから、今後県内の関係都市とも協議しながら、自立支援に向けた取組のあり方などを含め検討していく必要があると考えている」との答弁でした。
「働く場における男女共同参画の推進」について質疑しました
審議会の女性委員は30,7%
本市には227審議会がありますが審議会委員は3,221人です。そのうち2013年度までの女性委員は目標35%にたいし、990人で全体の30,7%でした。市は、第3期計画で2018年度までに40%の目標値をあげています。取組として「各局長、区長で構成する「川崎市人権・男女共同参画推進連絡会議」で女性委員の比率の向上を依頼し、『審議会等委員への女性の参加促進要綱』で専任にあたっては事前協議性を設けている。2014年度から委員が確定する前に各局区の男女共同参画推進員に合議した上で事前協議を実施するよう改めるなど今後も審議会への女性参加促進を高める取組を進める」と答弁しました。
市役所の女性管理職は,課長級16,2%
2013年4月時点で女性職員数は、局長級は53人中5人(9,4%)、部長級は276人中32人(11,6%)、課長級は目標値18%のところ、760人中123人(16,2%)でした。市は2018年度までに25%を目標にしています。今後も目標達成に向け、女性職員が働きやすい環境の整備を進めるとともに能力実績を踏まえた登用、適材適所の人事配置に努める」と答弁しました。
審議会委員や市役所幹部の女性登用も,努力はされていますが目標にはまだまだ遠いので取組の推進を求めました。
女性に対するあらゆる形態の差別を撤廃する「女性差別撤廃条約」が国連で採択されて35年、日本において「男女共同参画社会基本法」が施行されたのが1,999年。その後、男女雇用機会均等法、育児介護休業法、DV防止法などの法整備がされ、自治体では条例や行動計画が策定され取組まれています。
しかし、現実は働いている女性の6割は妊娠、出産時に仕事を辞めており、女性の2人に1人が非正規雇用であるなど厳しい実態です。子育てや介護を支援する福祉の更なる充実が必要です