6月3日、「高津9条の会」は10周年のつどいを高津市民館大ホールで開催、憲法の危機!のこの時を反映して320人余の参加がありました。9条の会事務局長の小森陽一東京大大学院教授が講演しました。
元アナウンサーの安藤八重子さんが高津9条の会を代表し、子どもの頃の戦争体験のお話から戦争する国にさせないよう大きく輪を広げましょう、行動しましょうと呼びかけました。
シャンソン歌手・紫村千恵子さんの反戦と平和への祈りがこめられた5曲を聴きました。ベトナム戦争さなかに谷川俊太郎さんによって作詞された歌「死んだ男の残したものは」の「死んだ男の、女の、子どもの、兵士の、死んだ彼らの残したものは、・・・」はとても心にひびきます。
小森さんの講演は『夏目漱石と憲法9条』。という題目。後半の『草枕』から国家と個人の関係にふれ,戦後つくられた憲法は、主権者である国民一人一人が国家にしばりをかけ権力に守らせるのが憲法だという話でした。前半の講演は1週間前の渡辺治さんの講演の復習ができ、大分整理できました。なにしろ11本の法律。なのにその1本には10本もの法律が含まれているのです。それを夏までの成立をねらっている。しかもそれを日本の国民や国会に提出する前にアメリカ議会で公約してくるなんて、日本の主権をないがしろにする異常なアメリカ従属だと思います。
これら法案は
いつでも=これまで自衛隊の派兵のたび「特別措置法」をつくっていたのをやめて、政府の判断でいつでも他国の戦争支援のため自衛隊を海外派遣できるようにする海外派兵恒久法とも言うべき法案なのに「国際平和支援法」という名をつけた新法をつくろうとしている。いつでも行けるようにしてなぜ平和という名称をつけるのか!
どこでも=「周辺事態」を削除。「周辺事態法」を改悪し、地球規模でどこでも行けるようにするー「重要影響事態安全確保法」にする。これでなぜ「安全確保」なのか!
どんな戦争でも=PKO国連平和維持活動協力法の改悪と武力攻撃事態等対処法を改悪し、国連の決議のない戦争でも行けるようにする。という事は、国際法で禁止されている先制攻撃の侵略戦争であっても政府の判断でいく。
これって憲法9条を根底から壊すなかみです。国家権力が国民に対し守らなければならないのが憲法なのに、その憲法を壊す法律をつくる事は許されません。法治国家としてありえないことではないでしょうか。
私達が子どもや孫に残すのは戦争をしない日本です。