このまちで子育て

地域型保育事業と連携施設の関わり等について質問しました(質問その3)

2015年12月21日

子ども子育て新制度は、待機児童が多いゼロ歳から2歳児までの保育を行なう小規模保育事業、家庭的保育事業等を「地域型保育事業」と称して、認可事業としました。その際、近隣の認可保育所から、3歳児からの入所、保育内容支援、合同健診、代替保育を行なう連携施設を設定することとしました。

   この間、地域型保育事業をされている方々から、合同健診について、2歳児で卒園したあとの預け先の確保などについて、意見、要望が寄せられ,今回質問しました。

合同健診について

   認可保育所では、嘱託医による定期健康診断を月に1回、実施していますが、連携施設の定期健康診断日に、地域型保育事業所から乳幼児を連れて行かなければならず、14時前後にお昼寝中の子どもも起こして、しかも真夏等は最も暑い時間帯に乳児を連れて行かなければならず、本当は体調が心配で園医さんにみてもらいたいお子さんなのに、逆に体調を心配して連れていけないこともあるというのです。これから寒さも厳しくなります。乳児に負担をかけて連れて行くのでなく、嘱託医さんに来ていただきたいという要望について、対策を検討すべきと質問しました。

こども本部長は

   現在、嘱託医については、川崎市医師会の推薦により配置している。認可保育所、認定こども園273カ所について、118人の医師で対応していただいており、最大で1人の医師が7カ所、又はほとんどの医師が2カ所以上受け持っている状況である。毎月、休診時間に各園を訪問していただいており、その他、保健所の健診、幼稚園や小学校の学校医,認可外保育施設の健診等もご協力頂いており、また、認可保育所を毎年20カ所以上整備しているので、さらに40カ所をこえる地域型保育事業を健診のため、訪問することは困難であると考えている。地域型保育事業における児童の健康診断の回数は毎月、合同健診の機会はあるが、年2回が最低基準なので、子どもの健康状態や天候等の状況も、勘案し、無理のない範囲で合同健診に参加するよう事業者に説明している。と答弁しました。

意見要望

   現状では困難ということですが、新制度で、地域型保育事業所も認可事業としたのですから、健診回数も含め、公平な健診になるよう可能な工夫と対策を検討していただくことを要望しました。

さらに、以下3点を質問しました。

① 地域型保育事業は連携施設から保育内容の支援をうけ、年額36万円が公定価 格として設定され連携施設に委託料として支払われている。どんな保育内容の支援をうけているか。

② 家庭的保育事業、いわゆる保育ママによる保育ですが,保育ママが病気,けが、忌引き等の他、市の研修、健康診断等、保育を行なえない時に連携施設が代替保育を行ないます。その日数が、長期になった場合、高額な代替費用になってしまうので心配という声があります。そのような場合でも保障されているのか。どのような事業設定になっているのか。

③ 地域型保育事業は2歳児で卒園なので、3歳児からの入所先を探さなければならないという、いわゆる、『3歳児の壁』という問題がありますが、卒園後は、連携施設が基本的に受入れることになっています。来年度に向けての状況と、今後の対応を質問しました。

こども本部長の答弁

① について、地域型保育事業の利用児童の集団保育の体験と職員に対する支援を目的としており、合同保育の提供、園庭やプールの開放、行事の参加、専門職による相談助言などをすすめてまいりたい。

② 連携施設の実施する代替保育に係る経費は国が定める公定価格も必要な加算の措置がされており、担当する保育士の人件費等を踏まえ、児童1人につき日額15,000円と設定したところ。長期休業の対応については、家庭的保育者から不安の声を伺っており、病気やけがの状況、休業の期間等が異なるので、利用児童の継続性の確保を前提に、状況に応じた対応を図ってまいりたいと考えている。

③ 地域型保育事業に係る卒園児の対応について、平成28年4月二向け、認可保育所の継続利用を希望する児童について、連携施設及び協力施設に置いて、優先利用調整の考え方を導入しながら内定作業をしている。今後についても、連携施設の設定に努めるとともに、近隣の認可保育所等に協力施設としての役割をお願いし、保育の継続性を担保して参る。と答弁しました

石田の意見要望

地域型保育事業について、現場ではみなさん頑張って保育されていますし、連携施設も保育内容の支援、代替保育の実施、卒園時の受入れ等を担っていただいているのがわかりました。

同時に、連携施設は担う役割からも、園庭や職員体制、保育室の広さ等が確保される必要があります。実際の連携施設のほとんどが90名から120名以上の認可保育所です。そうしたことからも、今後の待機児解消の為の整備の中心は園庭のある認可保育所とすべきことを、求めました。