昨年10月1日現在の待機児童数が11月に公表され、待機児童のカウントの仕方で、増えもするしゼロにもなるという、待機児童の定義について12月議会でもとりあげました。
以下の【表1】のように、昨年4月時点と比較すると、この半年間で認可保育所の申請者数が1,632人増え26,896人となりました。4月以降入所できたのは179人で、入所できなかった人は1,453人増えて3,684人にのぼりました。しかし待機児童は89人と公表されました。3,595人が待機児童にカウントされませんでした。
表1 |
平成27年10月 |
平成27年4月 |
利用申請者数 |
26,896(+1,632) |
25,264 |
入所できた人数 |
23,212(+ 179) |
23,033 |
入所できなかった人数 |
3,684(+1,453) |
2,231 |
なのに、待機児童は |
89人 |
0 |
この考え方は、厚労省の定義に基づくものです。
しかし、お子さんが11月に1歳になったときに育児休業から復帰することにしていたあるおかあさんは、入所できなかったので4月まで育休を延長したが,4月には必ず復帰をしたい。また、入所できなかったので、週3日の一時保育に預け、土曜日は夫にみてもらい週4日仕事を続けているが、常勤で働きたいと認可保育所に入所申請を出しても、今年も入所できず、やむをえず一時保育にお願いしている方等、実際は待機していても、この方々は待機児童にカウントされません。 しかし政令市の中には、保護者が育児休業中や自宅での求職活動を待機児童とカウントしている自治体もある等、裁量がきくのです。
以下の【表2】は、市が待機児童にカウントしていない人数です。この他、川崎市の保育施策で対応している認可外に入所している児童もカウントされていません。
表2 |
平成27年10月 |
平成27年4月 |
産休・育休中の申請者 |
1,181(+833) |
852 |
第1希望のみの申請者 |
627(+220) |
407 |
主に自宅で求職活動を行う |
187(+ 58) |
129 |
一時保育対応児童数 |
171(+ 63) |
108 |
合 計 |
2,166 |
私たちは入所申請して入所できなかった人数(10月時点では3,684人)を待機児童とすべきとずっと主張してきましたが、せめて、上記の2,166人は待機児童にカウントすべきです。
真に待機児童をゼロにするには、これらの数を待機児童にカウントし、見合う認可保育所の整備計画をたてるべきと求めました。
こども本部長は,今後も厚労省の定義に基づきカウントしていくが、保育所の整備は、川崎市子ども子育て支援事業計画『子どもの未来応援プラン』において計画期間の平成31年度まで、教育・保育の必要量の増加を見込んでおり、必要な地域への保育所等の整備を引続き進めると答弁しました。