大雪で首都圏の交通がマヒした18日に金沢市,19日富山市に6名で視察に行き、金沢市の高齢者を支える多職種連携の取組を勉強してきました。
高齢化が進むと日常生活のなかで医療や介護を必要とする方が確実に増えていきますが、出来る限り自宅等の住み慣れた所で生活し続けたいと希望する市民は多く、その生活を支える為には医療と介護、その他の福祉サービスも含めたくらしを支える様々なサービスの連携が重要です。サービスの連携とは何か。金沢市は、「それは、各サービスにかかわる多様な専門職が、利用者に関する情報を円滑に共有しながら、ケアの全体像を把握し、各自の役割に基づいて適切にサービスを提供することに他ならない」と、明確に述べています。
介護サービス事業所は、介護従事者の資質向上の為に、研修の機会を確保しなければならないと条例で定められ、平成25年4月からこの研修に多職種連携研修に関する研修を含め、その際の参考として研修ガイドラインを作成しています。
例えば、夫が脳梗塞で入院し、寝たきりで要介護4、胃ろうを増設しているが、夫婦の希望は在宅の場合、入院中から介護することになる妻に具体的な介護方法を指導し、練習を重ねた。ケアマネージャーは何度も病院を訪問、妻の思いを確認しながら病院と在宅医療について話合いをし、退院に向けたカンファレンスにも出席。退院後はホームヘルパー、胃ろうの処置の為の訪問看護、福祉用具のベッドを使用する。医療ソーシャルワーカーとケアマネージャーが、病院と訪問診療の医師や在宅での医療系の介護保険サービス等の連携を図る。在宅生活を支援するためケアマネーシャーが中心となって多職種に積極的に働きかけ、この方を支援するチームを創り上げる。
訪問看護、訪問介護、訪問入浴、福祉用具貸与の事業者が専門職としてサービス担当会議で、この方の状況について情報を共有しながらサービスを提供。妻の介護負担を軽くする短期入所の利用も行なう。介護と医療の連携は在宅生活をしていくうえで本当に大切です。その要となるのが、コーディネートするケアマネです。
金沢市は3カ所の保健所があり、3つのエリアに、核となる医療機関を指定していますが、それぞれが、自発的に独自の取組を行なっているとのことです。
川崎とは人口規模が違いますが、大変参考になる取組でした。