議会活動報告

平成28年度における重度障害者医療費助成制度の継続を願う陳情を採択

2016年2月8日

川崎地域腎臓病連絡協議会(川腎協)から提出された、上記の陳情審査が2月5日に行なわれ、来年度の実施について質したところ、「平成28年度は、従来と同じ助成を行なう」と行政から回答があり、全会一致で採択となりました。この陳情は毎年提出される重度障害のみなさんにとって切実な強い願いです。

ただし、冒頭、行政はこの陳情に対する考えかたとして「重度障害者のみなさんが安心して医療が受けられる為の重要な制度と考えるが、安定的に継続的に運用するため、行革プランで見直しを検討している。今後透析患者の増加が見込まれる中、制度のありかたについて検討を進める。また、県や他都市の状況をみながら、取組んでいきたい」と、行革計画で示している通りの見解を示しました。

しかし、重度障害者のみなさんにとって、日々の生活に医療的ケアが必要で、この助成制度はまさに命綱です。もともと神奈川県が昭和48年度に100%の補助率で始めた事業です。その後、県は補助率を徐々に引き下げ、11年前から政令市には1/3まで引き下げました。一般市には1/2の補助率です。

その上、県は、平成20年から65歳以上の新規対象者を除外し、一部負担金を導入、翌年度に所得制限を導入しました。その分を川崎市が財政補填してきました。

陳情団体の透析患者のみなさんは、週3回透析し、就職できない方が多く、また少ない年金収入に頼って生活する方々が多い状況とのことです。透析中にとる食事も治療食なのに国の医療費削減によって自己負担にされました。さらに県の在宅手当の削減に続き、川崎市も心身障害者手当を削減しました。生活は大変厳しく苦しい状況と述べています。

私は、市は、毎年県に対し補助率の引上げの要望を行なっているが、多額の県民税を納めているのに還元率が低い。もともと県の事業として、しっかり補助するよう県にたいし、今後も要望すべきと主張し、この制度が重度障害をもつかたがたにとって、健康と命をつなぐための命綱であり、今後についてもしっかり市として現状の補助を継続することを求めました。

行革計画の中でこの制度まで、見直しの対象にするのは自治体の役割を放棄するようなものだと思います。今後についても無料化の存続を強く求めるものです。