このまちで子育て 議会活動報告

保育所の待機児童ゼロへの取組6月代表質問②

2016年7月22日

認可保育所の入所申請、過去最大を更新

就学前児童の33.68%に。(昨年31.03%)

今年4月の認可保育所の申請(下の表の△)は、全市で27,576人、就学前児童数の33.68%にのぼり、過去最高の申請でした。市は4月1日現在、認可保育所に申込んで入所できなかった人数が2,554人(下表のア)なのに、待機児童は6人(カ・昨年は0)と発表。理由は毎年のように、イからオの項目の計2,548人を待機児童から除外しているからです。毎回報告しているように,入所できなかった人数を待機児童に認めるべきと6月議会で要求しました。

2016年4月 (高津区)

2015年4月

就学前児童数

81,878 (13,129)

81,418

▲認可保育所定員

24,739( 3,795)

22,869

△認可保育所申請数

27,576( 4,569)

25,264

入所児童数

25,022( 4,082)

23,033

ア、入所保留児(不承諾)

2,554 (  487

  2,231

イ、市の保育施策で

    対応している児童数合計

内訳 市認定保育園対応児童数

        おなかま保育室対応児童数

        一時保育対応児童数

        幼稚園預かり保育児童数

        事業所内保育対応児童数

ウ、産休・育休中の申請者数

エ、第1希望のみ等の申請者数

オ、主に自宅で求職活動を行う申請

カ、待機児童数

1,411284

 

1,107( 191)

131( 44)

166( 49)

   1(   0)

   6(   0)

461 77

503( 79)

17347

   6(  0

申請の大幅増について、川崎市は、若い世代の転入増で就学前児童増加していること、大規模集合住宅入居者の申請率が非常に高く、入居開始後から暫くの間上昇する傾向にあると分析しています。市の計画「子ども未来応援プラン」の「保育の確保方策」による今年度の計画は、25,832人ですが、実際の保育所定員は24,739人(▲)。計画より既に1,093人不足しています。

共産党議員団は、経済的理由で保育ニーズは増大し続けているとし、3月予算議会で,2016年度当初予算による定員増が、1,390人ではとても足りないと指摘し、国の「安心子ども基金」等を活用して緊急に整備計画を増やすべきと質問しました。

505人分の補正予算が組まれるも

ニーズに追いつかない実態が

その結果、6月議会で505人分の定員増の補正予算が組まれたことで、来年4月の保育所定員は26,634人になりました。しかし今年4月の申請は27,576人(△)ですから、来年4月の不足は明らかです。市は「子ども未来応援プラン」で、来年度の確保方策の目標値を28,002人としているのですから、目標値に見合う整備計画をたてるべきと求めました。

《保育士確保と処遇改善は急務》待遇改善を要求

保育士の賃金は全産業平均より月10万円少ないとされていますが、2015年度の国の公定価格は月20万円弱で非常に不十分です。「こども子育て新制度」になって、民間の認可保育園の給与体系が、従前より減額されることのないよう、対応すべきと質問。子ども未来局長は「本市独自の処遇改善の上乗せを行なうことで職員1人当たり月17,100円の賃金改善をはかった」と答弁しました。

石田議員は、国に対し、①全産業の平均並みの賃金を保障する公定価格の設定、②勤続11年以上は見込まれていない昇級財源の確保 ③国の職員配置基準を改善するよう要望することを求めました。

また、公立保育所の非正規保育士の賃金は、今年8年ぶりに20円あがって有資格者は1,060円になりました。横浜市は1,224円で、せめて横浜市並みにするよう要望しました。