昨年12月議会冒頭で、市長が、2017年4月から小学6年生まで医療費助成を拡大することと引き換えに、小学1年生から、通院1回ごとに上限500円の一部負担金を導入することを検討していると発言しました。
共産党市議団は、市長選の際、市長は「小学6年生までの無料化をすぐに議会に提案する」と公約したことからも、一部負担金の導入は無料化ではない。しかも所得制限はそのままであり、認められないと、12月議会、3月議会に続き、6月議会でも代表質問で質しました。(12月10日、3月6日付け「ブログ掲載)
3月議会の答弁で、市長は「一部負担金の導入は、市民に約束した公約の内容と一部変更になるので、今後検討を進めていく中で市民にしっかりと説明して参りたい」と、公約したことと違うことを認めた答弁をしています。
医療費助成で、コンビニ受診は生じていない
一部負担金の導入の理由として、市長は「医療機関への適正受診の観点」「コンビニ受診を防止する効果」等の理由を挙げたことに対し、私たちはこうした実態はあり得ないと反論してきました。今年2月25日、厚生労働省の「子どもの医療費助成のありかた検討会」で、日本医師会常任理事は「子どもの医療費助成で、いわゆる『コンビニ受診』のような、不適切な受診は生じていない」と述べていることを代表質問で紹介。
県内、小6及び中3まで助成の29自治体全てで、一部負担金を導入していません。
また県内33市町村のうち、今年度助成対象が中学3年生まで行なっている14自治体(平塚市、小田原市、厚木市など)や、小学6年生まで実施している15自治体(横須賀市、鎌倉市、藤沢市など)、いずれも一部負担金は導入していません。これら自治体と比べても、財政的に厳しいといえない川崎市ですから、川崎でできないことではありません。一部負担金は導入すべきでない。所得制限についても撤廃すべき、中学3年生まで実施すべきと質問しました。
市長の答弁は、所得制限についても、一部負担金の導入についても、今後社会保障関連経費の増大が見込まれる事を、理由にしています。しかし、その一方で、羽田連絡道路に300億円、東扇島堀込部埋立て土地造成事業に240億円などの大規模開発は推進しています。お金の使い方を、大型開発優先ではなく、暮らし、福祉を優先すべきです。