議会活動報告

17日、予算議会が終わりました

2017年3月18日

予算議会が終わりました。予算議会で共産党市議団は4点を明らかにしました。

①川崎市の財政は豊かである事
②にもかかわらず、市民のくらし福祉に必要な予算はほとんど増えていない事
③一方で大規模事業費が125億円と過去最大になる等、大規模開発優先の予算となっている事
④全国トップクラスの豊かな財政を生かせば、子育て・福祉・防災等を充実する財源は十分ある事です。

①川崎市の財政力指数は20政令市中トップです。
市税収入は4年連続で過去最高を続けています。増えたのは個人市民税と固定資産税です。財政力指数(財政健全度を表す指標)は20政令市中トップを続けています。
将来の市の借金返済に備えて積み立てる【減債基金】のため込みは、来年度末で2209億円にもなります。横浜市の約2倍、政令市平均の1,8倍にもなります。取崩し額よりはるかに多額の積み増し、ため込みをしているからで、川崎市の積み増し額は異常に多いのです。

②市民のくらし、福祉はどうでしょうか
今回特に冷たいのは高齢者の福祉予算です。介護保険が始まって17年。
介護保健を補完する市の単独事業がこれまでも次々削減されてきましたが、わずかに残る市の事業に「ふれあいデーサービス」があります.小学生とふれあい、ワンコインでレクレーションや健康体操などを行なう介護予防事業で喜ばれています。また、銭湯を使った「ふれあいデーセントー」も喜ばれている事業ですが、来年度末にはなくすとしています。さ来年度からの第7基計画で市の単独事業はほとんど廃止しようとする布石ではないか。
児童福祉費は3年間で258億増えました.それでも保育所は足りません.医療費助成も政令市では最低レベルです。しかし、同じ3年間で高齢者人口は2万8000人増えているのに、高齢者福祉の予算は2億円増えただけです。

③臨海部の大規模開発には巨額を投入しています
・総事業費540億円かける東扇島と水江町、2つの島を結ぶ橋に新年度34億円
・総事業費300億かける殿町と羽田をつなぐ羽田連絡道路に新年度58億円
・ さらに3キロしか離れていない海よりにもう1本、同時並行で、川崎の浮島と羽田を結ぶ国道357号多摩川トンネルが工事着手されることになり、総額1280億、内、川崎市の負担220億、2本の橋を同時に架ける2重投資です。

これに対して、市内にある橋は600以上、老朽化対策が必要な橋は多数あります。比較的大きな165本の橋の架け替え含めた従来の対処方法では、60年間で最低でも620億かかると試算し、これらを予防保全型の修繕を行なう事で半分程度に縮減できるとしています。市民生活を支える数百本の橋の老朽化対策、維持補修にこそ全力で取組むべき時に、市民生活にとって必要性が不明のまま、2本だけで840億もかかる新たな巨大な橋を、同時に建設する羽田連絡道路と東扇島水江町線の整備は行うべきではありません。

④税金のむだ使いを今すぐ止めて、全国トップクラスの豊かな財政を生かせば、福祉・くらし・防災等を充実する財源は十分にあります。
市民の切実な願いを実現するためにも、税金むだづかいの大規模開発事業は今すぐ中止すべきです。最終日、予算の組替えを提案しました。
不要不急の大規模事業の中止、基金の活用等財源を示して83億円規模の【予算組替え】を提案し、各党に賛同をよびかけました。

*なお、今回、市民のために必要な職員増を求めました。
2015年度の長時間労働が広がり、時間外勤務が年1000時間以上働いた職員は28人、過労死ラインとされる月80時間以上は528人に上る事が明らかになりました。5年間の長期療養者のべ1318人のうち、メンタルヘルス不調が728人にのぼります。
10年間で人口が15万人増える中で市職員を1500人以上削減してきたことが大きな原因です。共産党は異常な働かせ方を是正し、市民のために必要な市職員の増員を求めています。