今年の「久地さくら祭り」は格別にうれしいさくら祭りになりました。
2007年に国がかすみ堤を民間に売却すると示してから、ちょうど10年になります。
10年にわたる住民の運動が実を結びました。国土交通省が、豪雨による水害の頻発や激甚化が想定される事から、売却を止めて、防災,減災のためにかすみ堤を将来にわたって、国が所有し河川として保全すると決めたのです。この日がきて本当に良かったです!みなさんもとてもうれしそうでした。
かすみ堤を保存する会の会長さんが、この間の取組を振り返り、保全できたのは、ひとつは「この桜が守ってくれた」と言われました。この桜は元町会長の川辺さんの先先代の会長さんが、植えられて、こうして毎年お花見を楽しむ事ができている。10年前に国が、かすみ堤の堤防の役割はもう終わったとし、売却をするので、桜を切ると言ってきたのが始まりでした。と語られました。そうでしたね。住民の皆さんはすぐにいこいの家で相談会を開き、京浜河川事務所から説明を求める集まりを持ち、京浜河川事務所にも要請に行きました。川崎市からの強い働きかけがないと難しい事が分かり、代表の方々は川崎市の環境局にも、高津区役所にも行きました。
そこから、ずっと住民の皆さんの粘り強い活動が続けられました。議会請願が2回です。1回目は全会一致の採択、2回目は全会一致の趣旨採択でした。その後、高津区の市会議員団は超党派で、毎年市に対し行なう予算要望にもかすみ堤の保全を入れました。この間も町会や「かすみ堤を保存する会」のみなさんは、毎年さくら祭りや秋のお祭り、清掃や草刈り等を続け、久地小学校の生徒さんが、課外学習でかすみ堤に訪れ,会のみなさんの話を聞いて、「多摩川は昔は暴れ川だった」と地域の歴史を学んで帰られたとの事です。
区役所は、今後の対応として「河川区域となったかすみ堤について、引続き現状の形で維持される事になると聞いておりますが、今後の取扱等については、地元及び管理者である京浜河川事務所と引続き検討の場を持っていきます」と文書で述べています。
今日のさくらはまだまだ3分咲き?という感じで、例年より遅いのですが、それでも会場はあちこちで賑わっていました.私も仲間に入れていただき、おしゃべりを楽しんだり、ジャガバタや焼きそば、今年はお祝いの赤飯もあって、楽しくおいしくいただきました。中には、来週は見頃だからまた来ようと言う方もいて、盛上がりました。
久地のさくら祭りは、町会のみなさんの準備と当日の活動に支えられていると思います。