議会活動報告

札幌市のパートナーシップ制度を学びましたー北海道視察1日目

2017年7月7日

最近、テレビや新聞で「LGBT」という言葉を目にする事が増えてきました。

L=レズビアン(女性同性愛者)、G=ゲイ(男性同性愛者)B=バイセクシャル(両性愛者)、T=トランスジェンダー(体と心の性に違和感がある人)の総称です。

LGBTなど性的マイノリティの課題が人権問題であるとの認識が社会に広がり、性の多様性についての理解や多様な性に対応した整備が広がっています。渋谷区が自治体で初めて同性パートナーシップ条例を制定、政令市でも札幌市が制度を導入する等各地の自治体で制度導入が進んでいます。そこで7月3日札幌市の取組を学んできました。

CIMG2209札幌市は、この6月からパートナーシップ宣誓制度を始めました。性的マイノリティの方が人口の8%程度いるといわれています。お二人がお互いを人生のパートナーとし、経済的、物理的、精神的に相互に協力し合う事を約束した関係である事等を札幌市長に宣誓する制度です。市がパートナーの関係にある2人が記入した「パートナーシップ宣誓書」(写真)を受け取り、その受領証と宣誓書の写しを公布する制度です。始まったばかりですが既に17組の方々が宣誓を行ない、8組が手続きを待っているとのことです。いかに、当事者の方々に待たれていた制度かわかります。

「これで前向きに生きていいんだと希望が持てた」とある高校生の手紙

札幌市は、2014年、性同一障害について相談出来る窓口をホームページ上で紹介し、2016年には、市民団体よりパートナーシップ制度の創設を求める要望書を提出、この取組が市を動かしたといいます。署名の全員が札幌市の住民であり、居場所がない.だれにも相談出来ない、差別に苦しんでいる等の実態が語られ、制度創設の要望が提出されたといいます。

その後、マスコミでも大きくとりあげられた事もあり、市民の意見が多数寄せられ、賛成意見は1,663、反対は816あったとのこと。ある高校生が「これで前向きに生きていいんだと希望が持てた」との手紙が、確信になったと担当者は言われました。

0001今年度、管理職の研修、教育委員会としての取組みも始めているとの事です。正しい理解をする事、そのための情報が必要と、とてもきれいなリーフレットを、当事者の方々と10回程協議してつくったとのことです。LGBTってなんだろう?」(写真)というリーフレットです。

国連人権理事会は2011年、性的マイノリティの人権侵害に関する決議を初めて採択し2014年、IOCがオリンピック憲章に、性的指向(好きになる性)による差別禁止の明文化を決定、カナダ、フランス、イギリス、アメリカなどでは同性婚を認めており、ドイツ、イタリア等では、パートナーシップ法により同性カップルに法的な権利や義務を認めるなど、その人権を守る取組が大きく前進しています。

人は生まれながらにして自由かつ平等であること。

だれの人権も守られなければならない、尊重されなければならない。そして幸福追求権がだれにも保障されている。この立場に立つ事が必要であると思います。

共産党市議団は、渋谷区、世田谷区、文京区、大阪市淀川区、岡阿山市、横浜市等の取組を視察し、学んで、6月議会の代表質問でもとりあげました。

札幌市の取組はとても参考になりました.川崎市政に反映するよう取組んでいきたいと思います。

札幌市の雇用対策についても説明を受けました。

厚労省の北海道労働局と協定を結び、連携しながら雇用対策を実施しています。全区役所に、ワンストップ窓口(あいワーク)及び「札幌市就業サポートセンター」において、求職者への支援を実施しています。その他、いくつもの取組が実践されて参考になりました。