このまちで子育て このまちレポート

川崎市助産師会と懇談しました

2017年7月25日

DSC_09977月18日一般社団法人川崎市助産師会の代表の方々と懇談しました。

助産師会は、妊娠・出産包括支援事業を受託し、地域の母子支援活動と産前・産後ケア事業を担っておられます。また、女性の生涯を通して、様々な問題に関わり、専門的な知識に基づいて、母子やその家族のニーズに応じたケアも提供されています。次世代を担う子どもたちを安心して産み育てられる社会環境の整備と継続的なケアが提供出来るために、平成30年度予算に向けて7項目を要望されており、要望の理由も丁寧に述べていいただき、意見交換いたしました。

妊娠・出産包括支援事業の継続により、妊婦と母子が最善のケアを受けられるよう、予算の整備拡充をされたい
平成26年10月からモデル事業として始まった産後ケア事業は、助産師会に委託され平成27年度から本事業として実施しています。開始早々、毎年、予算を超える利用実績があり、この事業のニーズは大変大きいものです。今は、出産後2〜3日、3〜4日で退院となるケースが多く、核家族のもとで、特に初めての出産の場合は、分からない事が多く、不安がとても強いものです。産後の母体のケア含め心身への負担はとても大きいものがあります。上のお子さんがいる場合にも支援者が必要です。

私たち議員団と私は、世田谷区で行なっている産後ケア事業を視察し、川崎でも実施すべきと何度も議会質問をしてきました。実施されましたが、一度個人負担額を減額する改定は行なわれましたが、それでも負担額は大きいものです。また、予算額の拡充が必要です。共産党市議団の予算要望に毎年実績を調査し、予算の増額を求めてきましたが、来年度に向けてもしっかり取組みたいと思います。
川崎市も「産婦健康診査事業」に取組んでいただきたい。その際、助産所も利用可能施設としていただきたい。
厚労省は、産後うつ予防や新生児への虐待予防等のために、平成29年度予算案に出産後間もない時期の産婦健康診査2回分の費用を助成する「産婦健康診査事業」を新たに計上しています。県内では、横浜市が平成29年6月から事業開始し横浜市の助産師会も事業協力しているとの事。横須賀市も実施されるとの事です。

母体の身体的機能の回復や授乳状況、精神状態の把握に努めること、産婦健康診査の結果が健診の実施機関から市町村へ速やかに報告をされる体制を整備する事、検診結果から支援が必要と判断される産婦には産後ケア事業を実施する事という要件が盛込まれています。この事業は大変重要と思います。母子保健事業として、また虐待防止のために川崎市も必ず実施すべきと思います.

その他、

全区の地域見守り支援センター地区支援担当に助産師職の配置を確保されたい。

助産師も含めた周産期医療ネットワークの構築を図り、緊急時に神奈川県周産期救急医療システムにより迅速な対応ができる周産期医療の連携体制を推進していただきたい

母子保健事業における母子訪問指導料金の増額をされたい

助産所の開設届けに対して、適切な取扱をしていただきたい。

川崎市立看護短期大学を、4年生大学に移行するとともに、助産学科を新設していただきたい。

どの要望も切実なものです。助産師のみなさんのいのちを育む妊娠、出産への母子への温かいまなざしと支援、子育てに寄り添おうとする専門職としての姿勢にいつも教えられます。この事業の充実は、核家族がふえ、若い世代が多くなっている川崎で、家族を持ち子育てをしようとする人たちへの力強い応援になります。とても重要と思います。引続き取組んでいきたいと思います。