このまちで子育て

子どものすこやかな成長を!「保育と子どもたちの未来を考えるつどい」開催

2010年6月17日

 

  6月12日、川崎の保育園問題を考える集いを、私たち市議団も主催者となり開催しました。子どもたちを含め120人の参加者が集まり、とても感動的なつどいになりました。

最初に私からこの間の川崎の保育所待機児童の実態と問題点をはじめ、小児医療費助成制度や私立幼稚園の保育料補助の拡充など、子育て支援策の現状と市議会での論戦内容を報告しました。 

続いて保育つどい広井修正日本共産党の副委員長の広井暢子さんが、先般、共産党が発表した緊急提言「待機児童問題を解決し、安心して預けられる保育を実現するために」の内容について、保育現場での子どもや保育者そして父母の置かれている実態を交え、どうしたら解決の道が開けるか、とても熱意がこもる講演でした

緊急提言は
「夫はリストラで失業、働きたいのにはいれない」「育児休業明けまでに保育所に入れなければ仕事を失う」などと深刻な保育所不足の実態。一方、定員をこえた詰め込みで保育のゆとりと安全が脅かされ、子どももストレスをためているようなところも。保育士の過重労働も深刻で「一人でも多くの子どもの保育を保障したい」「子育てに悩む父母のちからになりたい」と言う保育関係者の努力ももう限界です。

こうした深刻な事態は、自公政権が「規制緩和」「民間委託」「民営化」を掲げ、必要な保育所をつくらず、定員を超えた詰め込みや認可外の保育施設を待機児童の受け皿にした安上がりの「待機児童対策」の破綻を示すものです。

民主党政権は、この路線の転換を図るのでなく、すでに自公政権で破綻した保育分野の規制緩和の流れを一層進めようとしています。いま必要なのは、規制緩和路線を根本的に転換し、国と自治体の責任で認可保育所の本格的な増設をすすめることです。

保育所がないために、子育て中の若い世代が就職できない、仕事を失い生活苦に陥るなどと言う事態は、政治の責任で一刻も早く解決しなければなりません。母親も父親も、そして、かつて保育所つくりに奮闘した祖父母のみなさんも、孫のため、これから続く若い世代のために輪を大きく広げ、がんばりましょうとの訴えがありました。

この立場でだした緊急提言です。私はこの提言には、共産党が子どもの成長発達を本当に大切にする立場が根底にあることを、広井さんの話から痛いほど感じました。そして子どもをいつくしみ育て、はぐくむのは大人の役割であり、その環境をキチンと整えるのが政治の役割だということも納得です。

特に、「子どもの権利条約は、乳幼児は権利の保持者であり、乳幼児は積極的に権利を行使する。乳幼児が何を望み、何を期待するか、大人はそれを保障する義務があると謳っている」と言う話は本当に納得です。私は、保育士をしている時に、おぎゃーと生まれた赤ちゃんは母親や父親に愛されることで大人を信頼する心が育ち、やがて自分自身をかけがえのない存在として自己肯定感をはぐくむことができると考えていました。だから保育士も、子どもの心に寄り添う保育が大事と思ってきました。そのためには保育環境、働く環境をよくすることが大切です。 P1040401
久しぶりに、心をゆさぶられる話でした。

そのあと、大阪から引っ越してきたお母さんが発言しました。「育児休業明けの申し込みでは、はいれないと聞き4月に復帰したが、申し込んでから入所の通知が来るまでの2ヶ月間は、落ちたらどうしようと吐き気が起きるほど不安だった。あの時のことを考えると今でも涙が出る」と言う話に、私も会場のみなさんも涙、涙でした。そして「二人目をほしいけどもういちどあの思いを繰り返すかと思うと、とても決意が出来ない」「宝くじなみの確立で入れた公立保育園では、プロの保育士さんが子どもたちをかわいがってくれる。一緒に育ててくれるところがある。お帰りなさいと迎えてくれるところがある。ともだちに言うと自分たちも「離乳食どうする」「けんかをどうする」とプロの保育士さんの話を聞きたいという」本当に保育園の大事さが実感もって伝わる話でした。

続いて、保育士の立場からの発言があり現場が厳しいけれど、子どもの笑顔に励まされ、また明日もがんばろうと思う。布団を折り曲げて敷かないと全員分が敷けない。待機児の解消のために、増設してほしい。正規職員を増やしてほしい」「クラスごとにスペースを見ると最低基準を割っている部屋もある。テーブルと椅子を部屋の外に出さないと全員の布団がしけない」「保護者の就労時間も長く厳しくなっている」「非常勤者の割合が多くなっているが労働条件をよくすることが大事とかんじている」「乳幼児は、時間をかけて、愛情をかけてそだてたい」言う発言でした。

民営化された保護者のかたから、当初民営化の理由に経費節減できるといっていたが、できないことが検証された。大好きな先生たちと別れなくてはならない。3月31日で別れ悲しい思いをした。一体誰が民営化でしあわせになったのかと今でも思う。と言う発言に、本当にそうだという共感の拍手がひろがりました。CIMG0667

はたの君枝さんが「今日の発言を聞いて、私も涙が出た。本当に厳しい実態がよくわかった。政治の責任で保育所をたくさん作り、おとうさん、おかあさんが安心して仕事ができるようにしたい。今日流した涙を怒りにかえて、一緒に政治を変えましょう」と決意を語りました。                                 

参加者からとてもよいつどいだったと言う感想がたくさん聞かれ、わたしもがんばらなくてはと思います。