政府・与党は、25日金曜日の衆議院厚生労働委員会で、働き方改革一括法案を強行採決しました。過労死で大切な人を失った家族の声にも耳を貸さないやり方も中身もひどい。とりわけ高度プロフェッショナル制度は全ての労働団体、法曹団体が反対し、全国過労死を考える家族の会も猛反対しました.その声を全く無視して、労働者の命がかかるともいえる8本もの法案を短時間で審議を打ち切り、強行採決したのです。
高度プロフェッショナル制度は、研究職等、高度専門職について、労働時間の規制をなくす。長時間労働に歯止めがなくなります。夜間、休日出勤等の割り増し賃金等の規制も撤廃するものです。使用者は労働時間を管理せず残業代も払いません。際限なく長時間労働を強いられ過労死しても自己責任とされるなど、労働者の働く権利を根本から奪うものではないでしょうか。まさに過労死促進法、残業代ゼロ法案といわなければなりません。
厚生労働省は、年収を1075万円以上の高度プロフェッショナルの人だけ対象にすると言いますが、財界は400万円以上を対象にと主張しており法律が通ってしまったら、引き下げられることは必死です.まさに財界の要望に添った働かせ方に大改悪するものです。
また、この一括法案には残業時間に上限を設けるといっていますが、その上限とは、過労死ラインの月80時間の残業時間をはるかに超える『月100時間』であり、「2ヶ月から6ヶ月の平均が月80時間」です。過労死ラインを超える長時間労働を合法化し、お墨付きを与えるものではないでしょうか。
しかも審議いり前から、データのねつ造が明るみになり.法案提出の根拠が総崩れになりました。1日の労働時間が24時間を超える等の異常な数値を2割も削除、法案の強行採決した日にも、同一の調査票を2重に集計していたことも発覚しました。裁量労働制を違法に適用して働かされた野村不動産の労働者の過労自殺事件も隠していました。最後は強行採決でやり通すこのやり方もおかしいと思います。森友、加計問題の真相究明にふたをして、労働者の権利を奪うとんでもない法案を強行採決するのは許せません。
働き方改革法案を廃案に!野党が共闘して今がんばっています。共同のヒアリングは90回をこえ、共同街頭宣伝や院内集会も繰り返し行われています。
人間らしく働けるルールをつくること。8時間働けば普通に暮らせる賃金を。残業時間は、「週15時間、月45時間」とするよう法的な規制をかける。長時間過密労働と違法なサービス残業をなくす。中小企業支援を強め、最低賃金は時給1500円に引き上げることを要求したいです。