09年12月28日
国宛に意見書があがりましたが、政権交代直後の今議会では賛成、反対をめぐりこれまでにない変化がありました。
意見書は過半数の賛成で可決すれば国宛に意見書をあげることができます。たくさんの意見書があがると国も動かざるを得なくなります。
● 幼稚園就園奨励費補助の補助単価の見直しに関する意見書―可決
全会一致で賛成
政府が幼稚園保育料補助額をA,B、Cランクは大幅に増額するものの、最も対象者の多いDランクには、第1子には特に62200円から25000円へと半額以下に減額する案を出したために減額をしないよう求めた意見書。
● 住民税の扶養控除等の存続を求める意見書―可決
賛成(民主・自民・公明・共産・無所属)
反対(神奈川ネット)
政府が「住民税の扶養控除・配偶者控除の廃止」を検討しているが、住民税が増税になるばかりか、住民税に料率を掛けて決められる国民健康保険料の増額につながります。川崎市で試算すると年収400万円の世帯では、扶養親族が配偶者のみの場合は住民税で約36000円の増、国保料で約53000円の増となり、同じく扶養親族が配偶者と子1人の場合は住民税で約71000円、国保料で約107000円の増になるとされ、大変な負担増でくらしが圧迫されます。よって従来どおりの住民税の扶養控除等を存続することを求めた意見書
● 高速道路原則無料化の見直しを求める意見書―可決
賛成(自民、公明、共産、無所属)
反対(民主、神奈川ネット)
政府がうちだしている高速道路の原則無料化に対し、鉄道、フェリー、バス業界などから客離れが進み経営が危うくなる恐れ、地域の公共交通を支えるバス交通網縮小につながれば、自家用車を利用できない多くの「交通弱者」をうみだすことになります。さらに二酸化炭素排出量の増加につながり、政府の温室効果ガス排出削減方針とも大きく矛盾し、旧道路公団の債務返済についても国民負担が増大することとなります。よって高速道路原則無料化をしないよう求めた意見書
● 認可保育所の面積の最低基準に関する規制緩和の見直しを求める意見書―可決
賛成(自民、公明、共産、神奈川ネット、無所属)
反対(民主)
内容は、「このまちで子育て」に載せていますのでご覧ください。
● 生活保護世帯に対する高等学校等就学費の継続等と就学援助制度の高校生への対象拡大を求める意見書―否決
賛成(民主、共産、無所属)
反対(自民、公明、神奈川ネット)
高校生等がいる生活保護世帯に学用品費、授業料、入学金などを支援する高等学校等就学費等は当面存続がきまったものの、生活保護の母子加算の復活にあたり、財務省がその条件として高等学校等就学費の廃止を求める動きがあります。また母子加算の復活に関する予算措置は4か月分だけで来年度以降の継続に不安が残っています。一方で高校は進学率が約98%であるにもかかわらず義務教育ではないので就学援助制度の対象にされていません。仮に授業料の実質無償化になっても授業料以外の負担は文科省の調査結果では約41万円もかかると推計しています。よって経済的理由で高校の入学や卒業を断念する事のないよう生活保護世帯に対する母子加算はもとより高校就学費・学習支援費について、来年度以降の存続・拡充を図るとともに就学援助制度を高校生まで拡大することを求めた意見書
● 悉皆調査による全国学力・学習状況調査の継続を求める意見書―否決
賛成(自民)
反対(民主・公明・共産・神奈川ネット、無所属)
今般、文科省が全国学力・学習状況調査について、来年度から悉皆調査から抽出調査に変更する方針を示したが、これまでどうり悉皆調査にすべきことを求めた意見書
他にも可決された意見書がありますが、それは後日配布される川崎市議会便りをご覧ください。今議会は、新政権がうちだした施策に対しての意見書ですからいままでとちがういろいろな組み合わせと意見書の内容についての報告でした。