2008,02,08, Friday
先日、96歳のお母さんを在宅で長い間介護している73歳のかたの義理の妹さんから、ファックスをいただきました。お母さんは介護度4でほとんど寝たきりですが、午後になるとひっきりなしに大声でわめくそうです。73歳の方は長年の介護疲れで腰痛と足の痺れがひどくなってしまい、体力的にも、精神的にも自宅での介護が限界になってしまったということです。2人で重なるようにして倒れ、30分ほど起き上がれないこともあったそうです。
特養ホーム2箇所に申し込みましたが300人待ちといわれ、結局すぐに入所できる有料老人ホームに入ったのですが、1ヶ月25万円プラス雑費がかかるということです。文面には「96歳の母親が長生きするほど、お金の工面が大変になる。日本の国はどうして親が「長生きしてごめんなさい」とむすめに言わせるような国なのかと情けないやら、怒りがふつふつとわいてくる」とかいてありました。
いっぽうで、あるお母さんは、息子さんが介護福祉士の資格もがんばって取って特養で仕事についていたけれど、余りにも、安い給料と過酷な勤務でこれ
では家庭をもっても、くらしていけないと、不本意ですが辞めざるをえなかったといわれていました。
高齢者と家族の実態、そして支える介護現場の実態は、ともに悲鳴をあげています。
特養ホームの増設と介護職員の労働条件の改善を自治体としても全力で取り組む必要があります。
同じことが医療にも言えるのではないでしょうか。
2006年に自公政権が数の力で成立させた医療改悪によって、今年の4月からはじまる後期高齢者医療制度も高齢者に過酷な制度です。月1万6千円の年金の方からも天引きで保険料が徴収される。払えなければ,窓口で全額払う資格証明書が発行されます。保険料の軽減措置をこうじることと、資格証明書は発行すべきではないことを、共産党市議団は、この間繰り返し市議会で求め、国にはこの制度の中止、撤回を求めてきました。
そしてなんと驚くことに75歳以上の健康診査は自治体の努力義務に格下げされたばかりでなく、厚労省は、血圧を下げる薬、インスリン注射または血糖値を下げる薬、コレステロールを下げる薬のどれかを使用していれば検診の対象から除外するという指示を都道府県に指示したというのを新聞で読みました。厚労省の担当者は厳しい予算の範囲内で効果的効率的な執行をと強調されたようです。これこそ、早期発見、早期治療ができず、医療費が増大する悪循環におちいってしまいます。
全国38万床ある療養病床を23万床もなくす計画がすでに進められ、長期入院のお年寄りが病院をでても、老人保健施設も不足していて受け入れてもらえず、家に帰って訪問看護を受けたくても看護師が足りず、行き場がなくなるという事例もすでに生まれています。
一方で、診療報酬の切り下げや大学医学部の医師の養成数を切り下げてきた国の医療政策が、深刻な医師不足と看護師不足をうみだし、病院経営を圧迫しています。
こうした実態が広がる中、予算議会が2月19日からはじまります。
だれもが年をとり、誰もが病気にもなります。介護や医療が必要なときに安心して受けられる、そのための予算が必要です。是非がんばっていきたいと思います。ご意見をおよせください。