2009,05,28, Thursday
09年5月28日
5月25日、共産党市議団は、介護保険制度の始まる前から高齢者福祉が進んでいるといわれていた武蔵野市の現在のとりくみ状況を学んできました。
4月に3回行った第4期(09~11年度)介護保険事業の市民説明会資料に基づき担当課長から説明をうけましたが高齢者を支える市としての考え方と進んだ取り組みに、共感することが多くとても勉強になりました。
充実している市の独自施策
ひとつは2000年に介護保険制度に移行することで2割の方が非該当になることを予測し、こうした方がたを支援し介護保険を補完する市の独自サービスを多数つくったことです。
高齢者や障害者の外出支援レモンキャブで玄関から目的地までのサービス、テンミリオンハウスという年間1千万円を上限に市の補助を受け、遺贈物件などの民家を開放し、地域の福祉団体や地域住民の方々がデイサービスやショートステイを行うというものです。近・小・軽(近い所で、小規模で軽度の方対象)がポイントの事業ということです。現在7箇所で実施。
認知症高齢者の見守り支援ヘルパー事業
ふたつめは第4期の重点施策として増え続ける認知症高齢者のケア体系図、なかでも感心したのが「見守り支援ヘルパー派遣」です。認知症高齢者の話し相手や散歩、徘徊の見守り、ゲームなどの相手をするなど、1日上限4時間のサービスを行うというものです。これは介護保険のメニューにはないため市の独自施策です。相談をうけ支援計画をつくりコーディネートするのが在宅介護支援センターと地域包括支援センターで、武蔵野市では二つの機能が一体で分担、連携しているのも特徴だと思います。認知症への認識と一定の経験のあるヘルパーさんを派遣し1回500円で利用できる、まさに当事者と家族支援のサービスです。
在宅介護支援センターに地域包括支援センター機能を加え相談支援体制の強化
相談支援体制として、在宅介護支援センター機能の充実をはかるため、・地域6箇所の在宅介護支援センターに地域包括支援センター機能を加え、 ・今年の7月から地域包括支援センターは市役所に統合し保健・医療・福祉の連携強化、介護予防支援業務の効率化をはかるとのことです。
老人福祉法に基づく高齢者を措置したり支援する権能や立ち入り検査権や警察署長への援助要請権は直営型でないとないために包括支援センターを市役所に統合するのだそうです
脳血管障害者に対する保健・医療・福祉の連携
もうひとつの重点施策が、要介護の原因のトップである脳血管障害に対する保健・医療・福祉の連携強化です。脳卒中地域連携診療計画書のながれがつくられています。武蔵野赤十字病院を中心とし、その1・急性期病院から その2・回復期のリハビリテーション病床、市中病院 その3・介護老人保健施設、療養型病床 その4・在宅 とそれぞれの連携パスがつくられていることです。
特養ホームや老人保健施設の施設整備を推進
高齢者福祉施設の整備も重点施策です。1人住まい,老老世帯,認認世帯が増える中、在宅介護力は低下します。ナースがいないグループホームでは合併症や認知症はやがて特養ホームにスライドします。医療ニーズが高い中・重度のかたは在宅が無理になり老健、特養が必要になることから、施設整備も力を入れていくということでした。
65歳以上の方の保険料負担を軽減
介護給付費準備基金のほぼ全額の取り崩しなどで保険料負担を軽減し、介護保険段階を14段階に細分化し低所得の方の負担を軽減しました。およそ8割の方の保険料は引き下げ、据え置きとなります。特に高額所得者について、合計所得金額が2000万円以上を14段階にし、応分の負担を求めています。
担当課長さんの高齢者の福祉に対する熱意が伝わるお話を聞くことができて、川崎に是非いかして生きたいと思いながら帰ってきました。