2009,04,09, Thursday
第4期期間である2009、10,11年度の3年間の保険料が3月議会で決まりました。これまでの8段階から10段階に細分化され、第5段階が基準額となりました。
保険料の金額は「介護給付費準備基金」36億円余から、68%・25億5200万円取り崩して、一部を除いて据え置かれることになりました。
市は当初9%の値上げ(基準額4033円から4400円に)を示唆していましたが、共産党市議団は、「65歳以上の方々の納めた保険料から介護サービスでかかったお金を差し引いた残金が「介護給付費準備基金」として約36億円余あり、この基金を取り崩して、保険料の引きさげをすべき」と、12月議会に引き続き3月議会の代表質問で求めてきました。また社会保障推進協議会のみなさんの議会への請願署名も出され、健康福祉委員会で審議されました。
その審議の中で、私は「介護給付費準備基金36億円余は、第3期計画期間内(H18,19,20年度)に、介護計画で見込んだサービス量よりも、サービス実績が下まわったために、生じた剰余金であり、厚労省の見解でも示されたように、本来は基金がつくられた期間における第1号被保険者に還元されるべきである」ことを強調しました。
また「平成19年度川崎市高齢者実態調査報告書」で報告されているように、8割の人が保険料が高いと答えています。準備基金を全額取り崩せば、120円の引き下げが可能になること、また、今回の改正で、基準額以下で、値上げになる方々がいます。激変緩和で基準額の0・91だった人が0・95と1・0になる2400人のかたがたは値上げになります。もう一ランク設定して基金をあと740万円とりくずせば、据え置きにできると主張しました。全額取り崩しが困難だとしても、年額わずか740万円で基準額以下の方がたすべて据え置きにできるのです。
市は、これ以上の取り崩しが出来ない理由に、第4期期間中の介護給付費が見込みを上回るような事態が生じたり、高齢者人口が増加し不測の事態を回避するためと言いました。
しかし、国はこの4月から、介護給付費を抑制するために、要介護度の認定のシステムを大きく変更し、介護度を軽度化しようとしています。このことはいままで受けられた介護サービスが減らされることになり大問題です。限度額以上は全額自己負担となれば、大幅な負担増になり、いままでのサービスをがまんせざるをえなくなるかたもでてきます。
保険料を一生懸命納めながら、必要なサービスを受けた時の自己負担ができず、サービスが受けられない、我慢せざるを得ないのでは、何のための介護保険かということになります。保険料の軽減と、利用料の軽減制度の充実が必要です。