はじめの一歩

介護の厳しい実態から・・特養ホームの建設を急いで

2007年7月19日

2007,07,19, Thursday

6月に、立て続けにこんな実態と要望がよせられました。
ある70代の男性からは・・
自分の母親は96歳で、介護度5。70歳になる妻が介護をしている。やっと最近になって2泊3日の体験ショートステイーができて、少し体を休めることができてありがたかった。24時間介護のために、体が本当に限界にきているので、せめて月に1度はショートステーをと申し込んだけれども、申請受付は2ヶ月前で、しかも2ヵ月後の確約もできないと言われ、目の前が暗くなった。

2007,07,19, Thursday

83歳の女性からは・・
介護度3で、徘徊をくりかえす夫さんは、デイサービスに週5日行っているが、デイサービスから帰宅後の夜間が大変。自分は足が悪いので、徘徊をする夫さんを探しにいけない。体がもう限界にきている。近くの有料老人ホームは入所代が500万円で、毎月20万円かかると言われ、びっくりした。特養ホームは何年先に入居できるかわからないと言われたが、ともかく、申請をしないことにはと思って申し込んできた。

ともかく特養ホームが足りないのです。

介護の実態がこんなに厳しいのに、入所したい人も、ショートステイを受けたい人も、いつはいれるかわからないというのです。

現在、川崎市の特養ホームの定員総数は2425床、これに対し、待機者は4552人。そのうち「なるべく早く入所したい人」は3520人にのぼります。市の調査項目に「今すぐに入所を必要としている」がないのでわかりませんが、3520人とほぼ同数になると思います。併設されているショートステイーのベッド数は353床のみです。
特養ホームの開設で決まっているのは、07年中に1ヶ所120床と08年度中に2カ所(小規模多機能型)49床のみです。計画ではあと2ヶ所240床となっているのに、計画地がいまだ決まっていないのです。

6月議会の質問で、計画用地の確保は事業者まかせになっていて、市は情報提供等の支援を行なうだけということがわかりました。都市部ではまとまった広さの用地確保が難しいだけに、市がもっと積極的にのりだすべきです。
市の計画は、09年度から第4期計画になりますが、早期に思い切った増設に取り組むべきです。

サービスを選択できると言って介護保険制度は始まったはずでした。
しかし、選ぶどころか、現実は、限界にきているのに入所したくても何年先かわからないのです。健康福祉局長の「計画の着実な達成に向け取り組みを進めてまいりたい」・・と言う答弁は空虚に聞こえます。まずは実態に心をよせ、その実態から出発した計画にすべきです。そのことを強く要望し,何とか増設のテンポをあげるために頑張りたいと思います。