9月5日、社会実験が始まって最初の日曜日、どんな様子か多摩川に見に行きました。
二子橋周辺のバーベキューは、ごみ問題、トイレや大音響の騒音、花火の打ち上げの危険、駅周辺のたむろなど、心ない人達の迷惑行為に地元から何とかしてほしいと言う声が地元からあがっています。また多摩川の自然環境が乱れることへの警鐘もならされているところです。
もちろん、家族や友達どうし、マナーを守りながら楽しんでいる方々もおられるので、ルールをしっかりつくり、マナーをちゃんと守ればいいのではないか、と言う意見もあるのですが、なかなかそれが見えてこない、果たしてそうしたことが可能な施策があるだろうか、またつくったとしても、果たして守られるだろうか・・・など懸念されています。
この間のとりくみと社会実験にいたる経過
H16年度から、関係機関〈川崎市環境局、宮前生活環境事務所、高津区役所、西部公園事務所、高津警察署、国土交通省京浜河川事務所〉で構成され設置されていた「バーベキュー対策会議」に、今年1月から、地元町会や商店会、対岸の世田谷区などが加わり、バーベキュー利用のあり方の検討や地元の意見集約の方法などについて検討されてきました。
4月に、地元に対する迷惑行為の発生状況やごみ処理等についての考え方などのアンケートが実施され、その結果が7月に建設緑政局から出されました。
1345通配布のうち371通の回答〈回答率約27%〉があったとのことです。アンケートの分析結果として次の4点があげられています。
- 迷惑行為が発生する時間帯は正午前から深夜が多い
- 迷惑行為は河川敷から駅までのルート上の地区と河川敷に面している区域で発生
- ごみ処理については、回答者のおよそ7割が利用者に費用を負担させるべきとしている
- 自由意見では一定のルールを設けた上でのバーベキュー利用を認める 声も多い
その後開かれたバーベキュー対策会議で、このような結果を受け「深夜の花火や大音響での演奏等の迷惑行 為やごみ処理量などが、利用ルールの設定や受益者負担を実施することでどのように変化するのかを調査・検証し、今後策定するバーベキューの適正利用計画に反映する」目的で今回の社会実験が行われました。
社会実験の内容は
9月1日から9月30日まで、6時から18時まで(入場は15時まで)、ごみ処理や河川敷の清掃等実費相当分として一人当たり500円の利用料〈小学生以上を対象〉。
禁止事項として打ち上げ花火の禁止、音響機器の持ち込み禁止
私が行ったのは9月最初の日曜日、猛暑日の10時過ぎでした。バーベキューの可能区域への仮設誘導ネットが設置され、受付で500円の利用料の徴収が行われていました。公園緑地協会の方々などが、案内や警備にたたれていました。
受付で案内されている方や、パトロールの方にお聞きしましたが、前の日の土曜日は1800人弱の利用者だったとのことです。おもったより受付が混んでいなかったのですが、夏休み中だったらもっと受付が混んでいたとおもう。午後から夕方に掛けてもっと人が増えると思いますとのことでした。
川崎市は今後のスケジュールとしてこの社会実験を実施したのち、対策会議での検証・検討や地元の意見を聞きながら結果を取りまとめ、来年1月にパブリックコメントを経て、バーベキューの適正利用計画を策定していくとしています。