9月27日の決算審査特別委員会質問報告その3
介護保険が施行されて10年、川崎市は高齢者や介護保険事業所の実態を把握するための「高齢者実態調査」をまもなく実施します。その結果を来年2011年度に策定する「第5期高齢者保健福祉計画・介護保険計画」に反映するためです。
前回、2007年度に行なった高齢者実態調査では、一般高齢者の約80%、要支援・要介護認定者の62%が「介護保険料を高いと感じている」と答えています。
また利用料について、「サービスを受けることが出来ても負担は最小限にしてほしい」と答えた人は一般高齢者の41%、要支援・要介護認定者の49%でした。
○今回の調査では「重い負担を理由にサービスを抑制していないか」「介護保険のサービスだけで足りているか」「足りていない人がどうしているか」など、より丁寧に実態を掴む設問を設定し、結果を計画にしっかり反映すべきと質問しました。
▲ 健康福祉局長は
調査項目数はアンケート調査の回収率に大きな影響を与えることから、項目の調整とあわせて、回答の結果を掛け合わせてデータを分析することで、様々な高齢者の実態を適切に把握していくと答えました。
○ 人材不足について、前回の調査では居宅サービス事業所の85・3%、施設サービス事業所の91・7%が人材の確保が困難と答えています。こうした実態把握と同時に2009年度に国は介護職員処遇改善交付金や介護報酬を3%引き上げましたが、その影響を事業所ごとに把握し、事業所の要望を把握すべきと質問しました。
▲ 健康福祉局長は
介護報酬3%引き上げによる職員の処遇改善について、国が昨年10月に調査を実施した結果によると、給与を引き上げた事業所は全体で23%。訪問介護事業所が30・9%、通所介護事業所が20・5%、介護老人福祉施設が42・8%、介護老人保健施設が36・1%となっている。
本市としては、高齢者実態調査で事業所の要望を把握し、効果的な人材確保対策に取り組んでいくと答えました。