10月7日、川崎市身体障害者協会の役員のみなさんと、懇談会を行ないました。
身体障害者協会には、視覚障害者福祉協会、ろう者協会、脳性マヒ者協会、脊髄損傷者連合会,腎友会、オストミー協会、中途失聴・難聴者協会の川崎市内の8つの障害者団体で構成されています。
身体障害者協会の「H23年度へ向けての要望書」に基づき、説明をいただき、私たちから質問をし、答えていただきながら意見交換をしました。
要望書は8つ項目があります。どれももっともな要望で切実なものばかりです。
その中で、大いに議論になったのが障害児者関連事業の指定管理制度の問題です。来年度に5年契約の期限が切れて、再度指定管理者の選定のしなおしが行なわれるところが非常に多いのですが、聴覚障害者情報文化センターもそのひとつです。まさに専門的な技術や知識が強く求められ、継続性が必要ですからだれでもよいというわけではありません。 指定管理制度は、そもそも経費の縮減が目的のひとつに明記されています。コストの引き下げが要求されるわけですから、運営費の大部分が人件費となる福祉や保育など専門性と継続性が重要となる部門に本来は指定管理制度はなじまないわけです。 働く人の昇給も保障し、事業の充実を図るには指定管理料の増額が必要です。ところが実態は大変厳しいのです。指定管理の応募には「仕様書」を市が示しますが、そこに専門性の継続が可能となる条件をしっかり具体的に明記することが必要です。しっかり調査していく必要性を強く感じました.
次に福祉バス「きぼう号」のバス会社が変更され、利便性が低下したという問題も聞いて驚きました。福祉バスは階段を乗降することが困難な、車いすや下肢障害の方が、利用しやすくなければならないのですが、変更後、車椅子の固定場所が2ヶ所のみで、それ以上の利用がある場合には座席への移動が必要になります。脊損障害の多くの方が自力での座席移動は困難です。座席への移動は介助者の抱え上げが必要になり、障害者・介護者の負担が大きく危険もともないます。 当事者の意見をしっかり聞いて、変更前のように決めこまやかな移動支援の保障が必要と思います。
直接お話をお聞かせいただき大変勉強になりました。やはり当事者の方から実態や実情を直接聞くことが本当に大事だと痛感しました。