このまちレポート

公有地を子どもたちに“市民のつどい”に参加しました

2010年11月29日

「『子どもがのびのび遊べる公園・広場がない』・・・多くのパパ・ママ、子どもたちのこえではないでしようか。旧県立川崎高等職業技術校跡地(1万3千㎡、中原区下小田中)の周辺地域は、特に子どもの数が増加しています。11月20日は世界子どもの日、市内最大規模の公有地は誰のためにどうつかうべきかーみんなで考えましょう」と言う案内をいただき参加しました。

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松沢県政により、職業技術校の統廃合が進められ、同校は08年3月に閉校、この跡地に県内最大規模の警察官舎を進める計画が住民不在で検討されています。かつてグランドは開放され、少年野球・サッカーなどの練習場として年間1万人以上ものこどもや市民に利用されましたが、今は使えません。現在、市の防災計画で、震災時の活動拠点に指定されていますが、官舎が建設されれば、防災拠点からはずされます。

前半、日本体育大学名誉教授の正木健雄先生の「遊び、運動、スポーツとこどもの発達」と言うテーマの講演会がありました。正木先生は保育園関係者ならおそらく誰でも知っている超有名な先生です。先生は、相手の動きを体で感じ、体で学習する。大脳前頭葉の興奮の強さを発達させることが乳幼児期は大切、興奮の力がつき抑える力がつく、「運動機能」はいろいろな動作に挑戦することで身につき、「運動技能」へと発達する、運動技能は小学生になるとうまく出来るようがんばることで身につく。そして小学5年生の頃からスポーツへの入門の時期で楽しみながら力いっぱいできるスポーツに挑戦し面白さを体験する中で「運動能力」が発達する。ゆるやかに様々なスポーツの手ほどきが出来るスポーツランドが地域にあることがこどもの発達に必要であるというお話でした。

後半は、「跡地の暫定利用・住民開放を」「保育園、スポーツが出来る防災公園を」をもとめて中原や高津で運動している野球やサッカーなどのスポーツチームやクラブの監督さんやコーチ、審判のみなさんからの発言がありました。

「子どもたちにのびのびした環境をつくるのが親や行政の役割」「ソフトボールチーム数が減ったのは練習場所がないからです」「子どもたちがグランドが無くて困っているのを見るのは、グランドのないつらさを戦後体験した自分にとって、やりきれないことだ」「市議会の陳情審査で民主、自民、公明が殆ど発言せず、採択に反対したことについて子どものことを真剣に考えているのか」「子ども達を追い出し、暫定利用さえも認めない県警や県当局に青少年の健全育成を語る資格があるのでしょうか」などの発言があり、私も本当に同感です。スポーツに仲間と一緒にがんばってとりくんでいる子どもの夢を、奪わないでほしい、スポーツをとおして体も、心も、人格も育つのですから、その願いを実現してあげることがどれだけ大きな意味をもつかはかりしれません。

平塚市は県立平塚西工業技術高校の跡地を県から購入し、08年3月、スポーツができる防災公園(桜ヶ丘公園,2・2ha)をつくったとのことです。本当に貴重な公有地です。川崎市も、ボール遊びができるスポーツ広場を、足りない保育園を、防災拠点をなくさないでと言う市民の意見をしっかり受け止めるべきだと強く思いました。